稲沢市議会議員、しち おう(志智 央)です。
先週末、稲沢市祖父江町の牧川小学校周辺で「虫送り」という伝統行事が開催されました。
祖父江の虫送り
この行事は、稲を荒らす害虫を追い払い、豊作を祈願するもので、愛知県の無形民俗文化財に指定されています。
成り立ちは、約800年前の平氏・源氏が争っていた時代。「斎藤実盛(さいとう さねもり)」という武将が戦場で稲の切り株に馬の足をとられ落馬し、敵に討ち取られました。このことを恨み、稲を荒らす害虫になった実盛を鎮めるために行われたのが始まりです。
この後、自分の身に何が起きるか分かっておらず、穏やかな顔の実盛さん。
当日は、実盛の人形と松明を手作りし、田んぼの周りを練り歩きます。
暗闇に太鼓や鐘の音が鳴り響きながら、火のついた松明が揺れる光景は、ノスタルジックで。現代で見られることに不思議な気持ちになります。そして、クライマックスは、「昇天!」と叫びながら、実盛人形を炎の中に投げ入れて、実盛の鎮魂と五穀豊穣を祈ります。
炎にダイブ。
伝統行事を引き継ぐということ
虫送りは、コロナ禍で中止が続き、今回は4年ぶりの開催になりました。
さまざまな伝統行事が復活するのに苦労している中、今に紡いで下さった関係者の方々の努力に感謝です。
松明を持ちたがる子どもたちが、危ないので持たせてもらえなくて、数人で一本の松明を持っていました。きっと、この松明を一人で持つことができた時、それは大人になるということで。それは今も昔も同じように、この地域で行われてきたことで、こんな風に時代を超えて代々引き継がれてきたことを思うと、伝統行事の持つ意味を感じます。
ちなみに、ぼくは松明を持って練り歩き、今回も軽く燃えました。この松明、重くて、火がすぐに広がるので、(物理的にも)熱い行事でした。
【過去記事】
稲沢市議会議員 しち おう/志智 央
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