稲沢市議会議員 しちおう ブログ

不登校を経て、作業療法士として病院に勤務、現在は稲沢市議会議員として活動する「しちおう」のブログです。

神奈川県横須賀市〜日本で唯一?採算が取れるコミュニティバス「ハマちゃんバス」〜

稲沢市議会議員のしちおうです。

稲沢市議会では先週、今週とで委員会の行政視察に出ています。

→委員会視察ってなに?

市役所の仕事は多岐に渡るため、議会は「委員会」という部会を作って、予算や議案の審議を分担して行なっています。
稲沢市議会含め、全国の多くの議会は、この委員会単位で先進的な取り組みをする市町村を見に行っています。
この視察はもちろん税金を使った勉強です。しちおうはこれまで8年間、議員の仕事の見える化の一環として、どこに行き、なにを学んだかをブログにまとめています。

横須賀市
コミュニティバス「ハマちゃんバス」〜

横須賀市には全国的に珍しい採算が取れているコミュニティバスを運行しています。その名もハマちゃんバス

 

横須賀市にはJR横須賀線京浜急行電鉄京浜急行バスといった公共交通で市域のほとんどをカバーできていますが、一部地域では高低差があるのに交通が不便な地域などがあります。

それらの地域からの要請に応じて、市は公共交通の導入をガイドラインに照らし合わせて検討します。このガイドラインが特徴的で、 主役はあくまで地域住民自身ランニングコストに対する補助はしない、というもの。

 

つまり、地域住民の積極的かつ継続的な利用で「利用者の運賃によって採算がとれる」コミュニティ交通であれば、初期投資の支援は行いますよー、とやっているんですね。


やはり、初めは地域住民の反発もあったそうですが、20回に及ぶ事前協議を経て、住民はバスを維持するためには「我々が乗らねば」という意識を強くし、事業者は現実的な利用料にするために一人の運転手で一週間運行できる方法を考え出し(一日7時間運行、運転手一人の人件費で済む)ていました。

 

利用料は1回300円と決して安くない、むしろ一般的なコミュニティバスより高いですが、13人が乗れるバスに平均約9人が乗るという利用状況。乗客みんなが顔見知りで、車内や待合で自然と会話が生まれ、交通の足という機能だけでなく、外出する機会を増やすなど、コミュニティとしての役割も担っていると感じました。

稲沢市コミュニティバス

稲沢市コミュニティバスは、利用料200円に対して、市の持ち出しが一人当たり1,000円を超えるなど、福祉としての要素が強く、採算は度外視されています。

では、人気があるのか?と言われると、住民からは「料金が高い」「使いにくい」と不評で、多額の費用を投じている割に満足度が低いんですよね。

その一方で、市は「これだけの税金を使って走らせてあげている」という雰囲気が滲み出ていて、今はお互いにとって良い状態にないように感じます。

 

路線が走っている、あるいは路線を通してほしい地域住民との双方向性の協議は全く行なっていないはずなので、「維持するためにはこの料金が必要、しかし利用者が増えれば増便、新設もあり得る」など、情報を開示しながら一緒に考えていく必要があります。

この話し合いを通して、「我々のバス」という機運が高まっていくのだろうと、学ぶことができました。

 

なお、
横須賀市はAI運行バスの実証実験を行なっていたため、視察のテーマ外でしたが情報収集。「定時運行と異なるデマンドバスは、乗客を待たせないために複数の車両が必要となり、そのための人件費がかかることから収支が合わず実証実験で終了した」と聞きました。

稲沢市での導入を検討できないか、と考えていたため、新たな課題に気付くことができました。

↓ 2日目の神奈川県足柄市編につづく。

神奈川県南足柄市〜住民のPRと市内の取材を市役所が無料でお手伝い〜 - 稲沢市議会議員 しちおう ブログ

ブログの深掘り。「ハマちゃんバス」のデータ

導入までの経緯
2012年:ボランティアにより運行開始

2018年:利用者が多く、地域に根ざしていたため、自治会、タクシー事業者、市の三者で協議会を立ち上げ、緑ナンバー化の検討開始→地域公共交通会議で承認→10人乗り車両によるハマちゃんバスの試験運行開始

2019年:試験運行での課題を受け、14人乗り車両に変更。遅延対策のため運行距離を短縮した系統を新設するなどして本格運行開始

2023年:運行事業者の廃業により運行廃止→新たな運行事業者により運行再開

・運行実績
運行日:平日(土日祝日運休)

時間:8:23〜16:29の約7時間(※休憩時間1時間を除く)

本数:3系統、往復合計12本
運賃:大人300円、小学生150円、未就学児無料
車両:14人乗りマイクロバス(トヨタハイエース
利用状況:1日平均約104人(1便平均利用者数8.7人)

☆ ポイント
経費削減のため、一人の運転手が連続して勤務できる運行時間としている


・問題点
運賃の支払い方法が現金のみ(回数券は偽造防止に経費がかかりすぎる)
高齢者が多く、今後、利用者が右肩下がりになる可能性がある
運転手不足(ハマちゃんバスは大型バス扱いになるため)

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稲沢市議会議員 しち おう/志智 央
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