稲沢市議会議員のしちおうです。
前回に引き続き委員会の行政視察の報告をします。
2日目は神奈川県南足柄市の「メディア発信事業」を学びに行きました。
南足柄市は知名度向上や地域活性化のため、2021年度に市役所内にシティプロモーション班を新設。メディア発信事業を始めました。
このメディア発信事業は大きく分けて二つの柱からなり、① 住民向けサービス「PR、無料で手伝います」、② 各種メディアに向けたサービス「取材にロケ、無料で手伝います」で構成されています。
① PR、無料で手伝います
市内の住民や企業、団体が各種メディアに取り上げられるように市が無料で支援しています。
・情報発信
登録企業の情報を市が集約し、ホームページやプレスリリースで情報発信
・取材、撮影の対応支援
取材や撮影に伴う作業(情報収集、ロケハン、日程調整、撮影立ち合い等)の負担軽減のため、市職員が手伝う
・注目のネタづくり
市内企業の強みを引き出し、メディアに注目される新商品、新サービス等の創出を支援
②「取材にロケ、無料で手伝います」
市内で取材やロケを行うメディア制作会社を支援しています。
・撮影場所や協力者を提案
・市役所内や企業、団体、住民等の協力者を紹介
・ロケハンや撮影等の支援 ・関わった作品は市ホームページ、SNSで広報
実績
これらの取り組みにより、市内の企業や団体がメディアで取り上げられる機会が増加。TBSテレビ「モニタリング」の撮影や「水曜どうでしょう」ファンイベントの開催、TikTokとの連携によるオリジナルショートドラマ等の大きな実績にも繋がっていました。
また、かかった費用のほとんどは市役所職員一人分の人件費のみで済んでおり、「広告費を支払って宣伝してもらう」のではなく、「魅力を作り、環境を整えて、宣伝してもらえる状況をつくる」ことに成功していると感じました。
稲沢市も今年度からシティプロモーション課を新設することでPRに力を入れています。しかし、市内外、特に市外、県外へのPRは乏しいですし、「広告費を支払って宣伝してもらう」ことが先行して、「宣伝したくなる状況を作る」ことは遅れているように感じます(外部委託が増えると、住民、企業、団体、メディアを巻き込むことやノウハウ、コネクションの蓄積にもつながらない)
「情報発信をしたいが、その仕方が分からない」という市民や企業は多い中、この事業はその困りごとを解決することを通して、町の魅力の発見に繋げていました。
大きな予算を組んで単発的なPRを行うことも重要ですが、それ以上に地域や住民の魅力を引き出し、メディアに適切な形で橋渡しすることで地域の底上げを図っていくことが継続的に町の魅力を発信することに繋がると考えます。
稲沢市は全方面に気を遣って、当たり障りのないPRをすることが多いため(一つの企業を市がPRすると、他企業からの批判を受けるため行わない等)、足柄市の取り組みを参考に一歩踏み込んで「手を挙げてくれたところは全て取り上げる」姿勢で臨めるよう担当課に情報提供していこうと思います。
以上で、行政視察の報告を終えます。長い文章を最後まで読んで下さって、ありがとうございます!少しでも、議会や議員の活動の一端が伝われば嬉しいです。
稲沢市議会議員 しち おう/志智 央
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