稲沢市議会議員のしちおうです。
今日は稲沢市とはまだ直接関係ないのですが、最近気になった選挙の話題を。
先週末に衆議院補欠選挙が行われました。その中の東京15区において、一部の党が大音量で他の候補者の演説を遮るなどの行為が行われました。遮った側は言論の自由を、遮られた側は選挙妨害を主張しています。
関連する動画を見てみると、A陣営が事前告知をした上で場所取り、演説を開始。B陣営がその場に突入し、A陣営を上回る音量でA陣営への問いかけ(と言うよりは罵詈雑言と言った方がいいか…)を行い、その場は騒然となっていました。
結果、候補者の思いを聞くという演説の本来の目的は達成されなくなりました。加えて、各陣営はこのような妨害を受けることを避けるため、演説の事前告知を中止。有権者がお目当ての陣営の演説を生で見る機会そのものが減りました。
候補者に直接会って話を聞くこと、は投票先を決める上で最も重要な判断基準を得られます。その機会が奪われてしまうこと、そして、もともと遠くに感じる選挙をより近寄りがたいものに変質させること、非常に問題であると感じました。
B陣営の目的は何か?
そもそも、B陣営の目的は何なのでしょうか?
それは注目を浴びることだと思います。悪名に勝る無名はなし、と言われるように選挙において勝つためにも注目を浴びることは重要です。
また、一部始終を撮影した動画をネットで公開すれば、利益にも繋がります。炎上商法とも呼ばれる方法が選挙戦にも持ち込まれるようになったということですね。
選挙妨害は許されるのか?
公職選挙法の中に、選挙の自由妨害罪というものがあります。
抜粋すると、候補者に対し暴行もしくは威力を加えることや、演説を妨害するなどして選挙の自由を妨害することを禁じており、これを犯した者を4年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金に処するとあります。
この条文を見ると、アウトじゃん。なのですが、おそらく、B陣営の主張する憲法における言論の自由や立候補の自由と照らし合わせて、警察は即時逮捕とはならず、警告を出すに留まっています(5月2日時点、今後なにか動きがあるかもしれません)
今回のような出来事があった時に、有権者はどう判断すべきなのか。
妨害には断固として反対しつつ、議論として投げかけられた正当な問いには候補者が回答するよう求めたり(A陣営はB陣営からの問いに答えられていなかったことも妨害を助長させていた)、すべての候補者に直接会って話を聞ける公開討論会の開催を求めたり、でしょうか。
いずれにせよ、行為の目的、質問の意図、回答含め対応の仕方、すべてが投票の判断材料になります。それぞれの行いが支持されなければ、注目されなければ、自然と減っていきます。つまり、有権者に問われているわけですね。
今回変な形で選挙に注目がいきましたが、これを機に議論を重ね、どんな選挙にしていきたいか、をみんなで考えていけると良いですよね。
稲沢市議会議員 しち おう/志智 央
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