稲沢市議会議員、しち おう(志智 央)です。
出産や登壇があって、過去一忙しかった6月議会が終わりました。
議会最終日に印象に残った出来事が二つありました。
意見書の提出
一つ目は意見書の提出です。
意見書というのは、簡単に言うと、市議会から国に送る要望書です。
今回提出したテーマは、不登校の子どもの支援です。
昨年末の議会で不登校の問題を取り上げ、その後も考え続けていました。その中で市の実情を国に伝え、国の動きを促すことで、稲沢に住む子どもの助けに少しでもなればと感じました。
ただ、この意見書を議会の総意として出す、つまり、全議員の了承を得るのが大変でした…実は取り組み始めたのは年明けからで、意見書として提出するのに約半年かかりました。長っ。
その間、いろんな人とお話して、意見をまとめて、文章に反映して。
なんとか、目標としていた全会一致というゴールに辿り着けて、良かったです。正直、いろんな人の意見をまとめる”合意形成”が苦手(言っちゃった)なので、本当に良かったです。
協力頂いたすべての議員の方々に感謝です。
・意見書の要約
不登校の子どもの数は増加の一途を辿り、稲沢市でも小学校で101人、中学校で196人の合計297人となり、過去最多を更新した。
不登校の定義である「積算30日以上の欠席」には達しないが、学校に通えない日が多い児童生徒や出席扱いになっている児童生徒も含めると、実態はさらに多い。
不登校の子どものうち、半数以上は適応支援教室やフリースクールに通えておらず、学びを継続できていない。市も対策をしているが、不充分で、国の支援が望まれる。
したがって、稲沢市議会は次の要望を提出する。
⑴ 自治体独自の支援策に財政的な支援を行う
⑵ 学校以外の学びの場に支援を行う
⑶ 全ての学校でオンライン授業が行えるようにする
この意見書が提出されて、即、国の施策に反映されるわけではありませんが、こういう活動の積み重ねで事態が動いたこともあります。自分たちにできることの最大限をすること、これを諦めずにできたことが、良かったです。
賛否が分かれる
二つ目はある事項に関して、議会の賛否が分かれたことです。
市内にある駅の周辺に土地をお持ちの方々から、議会に対して「市で予算を付けて開発をして」とお願い(請願と言います)がありました。これに対して、議会で意見が分かれました。
このように意見が分かれることはよくありますが、最終的には一つにまとまり、ほぼ全会一致で採決されるのが(それが良いか悪いかは置いておいて)稲沢市議会でした。しかし、今回は賛否も分かれて、最終的に誰が賛成し、誰が反対するか、その瞬間まで分かりませんでした。
最終日の議場でも、これまで無かった質疑、討論(賛成者の賛成理由、反対者の反対理由が述べられる)が行われました。
ぼくは、この一連の流れが、とても良いことだと思ったんですよね。稲沢市議会は予定調和で進むことが多くて、議場でこのような議論がなされることが本当に少なく、ずっと問題だと思っていました。
これが、良い前例になって、議論が活発になることを願っていますし、そうなるように、これからも頑張りたい!!と思いました。議員には、議会には、まだまだ、できることがある。
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