稲沢市議会議員のしちおうです。
昨年、稲沢市議会の決算委員会が少し変わったことを報告しました。
・決算委員会とは?
市役所の税金の使い方を議会が総チェックするもので、次年度の予算に生かすための重要な話し合いの場になる。
何が変わったか?と言うと、決算委員会の話し合いの結果を提言書としてまとめる。と言うものです。この提言書は、決算委員会の話し合いの中から、特に重要で、早々に取り組んでほしい問題を取り上げ、市役所に改善を働きかけるものになります。
これまでの決算委員会では、問題点をチェックして終わりがちでした。しかし、この提言書が始まってからは、問題点をチェックして解決策を提言する委員会に変わり始めました。
決算委員会で事業をチェック→問題点を抽出→特に重要なものを提言書としてまとめる→市役所に提出して次年度の予算に反映してもらう
稲沢市の決算委員会がバージョンアップ!〜提言書を作成することになりました〜 - 稲沢市議会議員 しちおう ブログ
昨年、提言内容としてまとめられたものの一部をご紹介します。
⑴ 稲沢市のICT化推進について
・現状
稲沢市は2020年度に約15億円かけて、全小中学校の児童生徒へタブレット端末を配付した
・問題点
2021年度からこのタブレット端末を活用して授業を始めているが、自宅へ持ち帰るなどの活用には至っていない
・提言
新型コロナウィルス感染症の再拡大など、不測の事態による休校を考慮し、自宅学習やオンライン授業の実現に努めること
→加えて、決算委員会の中で、市役所の業務においても、ICTの活用が不充分であること、また活用している部署とそうでない部署との差が大きいことが判明
・提言
市民サービスの向上を図るため、各種相談・職員研修・各種手続きのオンライン化などに全庁的に取り組むこと
他にも、⑵ 脱炭素社会の実現に向けた施策や、⑶ 公共施設の再編など、中長期的な問題に対しても取り上げて、市役所に提出しました。
そして、今年度。昨年の提言書を踏まえて、自宅へのタブレット端末の持ち帰りに加え、自宅学習用のソフトの導入、その他事業でもICTの活用が進み始めました。また、脱炭素社会実現に向けた施策もいくつか盛り込まれるようになりました。
議員一人ひとりが声を挙げただけでは届かないことも、委員会という”まとまり”で声を挙げることで市役所にはプレッシャーを与えられます。市民の代表者である”議員”が連名で提言したものなので、市民の意見である「民意」がより反映されていると考えるためです。
今回の取り組みは、「市役所のお金の使い方をチェックする、問題があれば改善を促す」という議員本来の役割を果たすものだと考えています。
これからもより良くしていきたいですし、決算以外の委員会でもそれが出来るようにしたい。委員会だけでなく、議会という一番大きな”まとまり”として市役所と対峙していけると良いと考えています。
稲沢市議会議員 しち おう/志智 央
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