稲沢市議会議員 しちおう ブログ

不登校を経て、作業療法士として病院に勤務、現在は稲沢市議会議員として活動する「しちおう」のブログです。

【2021.9月議会報告その2】多胎児(双子・三つ子の)支援

稲沢市議会議員のしちおうです。

9月議会、2つ目のテーマである多胎児(双子や三つ子のこと)支援についてまとめます。

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・しちおう

多胎児は30〜40年前と比べて約2倍に増えていて、

稲沢市では年間10組くらいの子どもが多胎児として生まれているよ。

 

多胎育児は、必然的に授乳やおむつ替えの回数が多くなるから、睡眠不足や産後うつに悩む保護者が少なくない

虐待のリスクも単胎育児家庭と比べて10倍以上、虐待死も2.5~4倍と指摘されていて、2018年には愛知県豊田市で、母親が生後11カ月の三つ子の次男を殺害する事件も起きた。

 

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多胎育児には大きなリスクがあり、支援の必要性があることが分かったところで、質問。

稲沢市では妊婦さんに対して、健康診査の補助をしているね。

この妊婦健康審査は、妊婦と子どもの健康状態を定期的に確認するためのもので、病気の有無を調べるだけでなく、医師や助産師などに、妊娠や出産、育児に関する相談をする機会としても重要なものなんだ。

多胎児は低体重で生まれることが多く、健康面での不安を抱えているから、名古屋市等の自治体では妊婦健康診査受診票を多胎児妊婦に限って追加して配布しているよ。

国も補助金を出している。稲沢市でも導入してくれないかな?

・市役所

現在、妊娠中に受ける健康診査、合計14回分の費用を補助しているが、一人でも双子でも三つ子でも同じ回数で行っている。国の補助金もあるため、来年度に向けて検討しているところ。

・しちおう

来年度に導入できるよう頼むよ。

次に、多胎育児の苦労は経験者にしか分からない部分もあると思う。

多胎育児の経験者に経験談を話してもらう、またその場で相談に乗ってもらうお話会のようなものを子育て支援センターで開くのはどうかな?これならお金を要しないし、現実的に可能じゃないかな?

・市役所

ニーズを鑑みて、子育て支援センターで開催をしていきたい。

・しちおう

豊田市の事件では、母親の育児の不安に対して保健師が託児サービスを紹介したけど、実際の利用には至らなかった。なぜなら、3人の子どもを抱えて外出することは困難で、多胎育児では移動の制限を多く抱えているんだ。

稲沢市では妊産婦に対して、タクシーの割引(おでかけタクシー)をしているけど、期間は産後6ヶ月まで。検診などで産後6ヶ月以降も移動の機会は多いから、制度を延長してもらえないかな?

・市役所

首のすわっていない子どもを連れての検診などの外出は困難であると考え、出産日から6ヶ月間までを有効期限としている。

4月から「おでかけタクシー」の本格運行が始まり、さまざまな人から対象者の範囲を広げてほしいと要望があるため、今後の利用件数やタクシーの稼働状況などを見ながら、検討していきたい。

・しちおう

子どもを車に乗せる時、6歳まではチャイルドシート・ジュニアシートの装着が義務付けられている。双子の場合、夫と妻の車それぞれに置こうと思うと、最低4台必要になり、金銭的な負担が非常に大きいんだ。

調べてみると、一宮市では、不要になったチャイルドシートの無償提供者と譲り受け希望者とのマッチングをしている。稲沢市でも取り組んではどう?

・市役所

チャイルドシートは一時期にしか使わないものなので、リユースの制度があると良いと思う。他市の事例を参考に調査研究していく。

・しちおう

稲沢市には託児・家事支援のサービス(ファミリーサポートセンター)がある。

ぼくも登録しているけど、利用者の中にはお金の負担のために利用を止めてしまう人がいる。

ぼくがファミサポに登録した時に感じたのは、「困った時に頼れるところがある安心感」で、最悪の事態を未然に防ぐ上で子育て支援の団体と繋がることは重要だと思うんだ。

経済的に困窮している世帯や多胎児世帯に、ファミサポのお試し券を配って、まずは登録してもらう、そしてできれば利用してもらうことで、母親や父親だけで悩みを抱え込まない仕組み作りをしてほしいのだけど、どうかな?

・市役所
ファミサポは、”子ども預ける会員”と”預かる会員”同士の相互扶助によって、子どもの預かりや送迎、産前産後の家事援助などを行っている。

経済的な支援としては、兄弟2人を同時に預かる場合に、2人目を半額にしており、お試し券等の配布は考えていない。

いざという時のために備えて、多くの方に登録頂けるよう、周知を今後も行っていく。

以上、やり取りの一部でした(だいぶ要約しているので、詳細は後日公開される動画or議事録をご確認下さい、また、実際は丁寧な言葉でやり取りしています)

伝わったことと、そうでなかったことがありますが、子育ての当事者として今後も粘り強くお話をしていこうと思っています。

長文にも関わらず、最後まで読んで下さって、ありがとうございました。たくさん調べて、たくさん頭を悩ませたテーマだったので、付き合ってもらえてうれしいです。最大限の感謝を。

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・9月の街頭 市政報告会の予定
 6日:平和町 24日:高御堂

 ※天候などの影響で順延する可能性があります。
   参集頂ける場合は、事前連絡頂けると幸いです。
   時間は7〜8時30分 国府宮駅のみ7〜10時に開催。
   新型コロナでの困りごとなど、気軽に相談下さい。

*1:この豊田市の事件では、母親が不妊治療の末に三つ子を出産。夫婦で育児教室に通ったり、夫が半年間の育児休暇を取得したり、育児に向き合おうとしていた。しかし、母親は三つ子に対して毎日24回以上ミルクをあげていて、1日で1時間も眠れない日が続いた。

夫はおむつ替えに失敗したり、子どもをうまくあやせなかったりしたため、次第に頼ることができなくなり、実家の両親も祖父母の介護に追われていたために育児支援は得られず、孤立していった、と報道されている