日本は先進国の中でも抜きん出て自殺率が高いです。
一時期は一年間に3万人以上の人が自分で自分の命を絶っていました。
そして、その内の300人ほどは、子どもになります。
特に夏休み明けの最初の登校日になりやすい9月1日が最も多く、
最近になって「9月1日問題」と呼ばれ、あちこちで自殺予防の啓発がなされています。
(実は9月1日に限らず春休みやゴールデンウィーク等の長期休暇の後は自殺者が多い)
子どもの自殺の原因は、主に学校が関係しています。
「では学校に行かなければ良い」と周りの人は言うのですが、
当事者はそう思うことができません。
ほとんどの子どもは、学校に行くことを自ら選択してきませんでしたし、
学校に行く以外の選択肢を提示されてきませんでした。
ですから、学校に行かない選択肢がまずあることが思い浮かばないし、
学校に行かない時に何をすれば良いか考えるに至りません。
加えて、不登校であったことを言い出しにくい事情もあって、
経験者の話を聞いたり、ロールモデルに出会ったりする機会も少ないです。
だからこそ、伝わるかどうかは分からないけど、
経験談を通して不登校になっても大丈夫ってことを伝えたいと考えています。
僕は不登校を経験しましたが、今も元気に生きています。
ですから、一般的に不幸だと思われる不登校を不幸だとは思っていません。
本当に不幸なのは、全ての可能性が失われる死です。
学校にいることが死ぬほどつらいのなら、行かない方が良いと思います。
学校に行かない状態で、自分の成長に繋がりそうなことをたくさんすれば良いです。
興味のあることに挑戦して、失敗して、改善して繰り返す。
興味のあることや知らないことを学ぶために勉強する。
人と会い、人と話し、触れ合う。
それが出来れば、そこはもう、その子にとっては学校です。
今は学校にそれらの資源が集中してしまっていて、
学校に行かなくなった途端に学べるチャンスが減ってしまうのが悔しいですが…
僕はこういう部分をなんとかしたい!と思っています。
大人も苦しくて毎年何万人もの人が自殺する世界です。
その裏には、何倍、何十倍もの人が生きづらさを感じているのでしょう。
子どもにとって、生きるのが決して簡単ではない世の中ですが、
目の前にある苦しさは一生は続きませんし、離れることもできます。
だから今は命を繋いで、たくさんある世界の中で、
自分にとって居心地の良い人や場所との出会いを諦めないでいてほしいです。
しち おう/志智 央
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