稲沢市議会議員 しちおう ブログ

不登校を経て、作業療法士として病院に勤務、現在は稲沢市議会議員として活動する「しちおう」のブログです。

【不登校になっても大丈夫】〜保護者に方々に向けて、不登校の経験談をお話ししました〜

稲沢市議会議員のしちおうです。

先日、不登校の子どもの保護者の方々からお声がけ頂き、経験談をお話してきました。

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不登校経験談を話すのは、4月に別団体の方々からお招き頂いたものに続き、今年2回目になります。ありがとうございます。

ぼくはいま、市議会議員という仕事をさせて頂いています。議員の仕事は、人前で話をする機会が多いですし、たくさんの人と会って、コミュニケーションを取る機会も多いです。

なので、「以前に不登校でひきこもっていました」と言うと驚かれるのですが、それは裏を返すと、たとえ不登校になったとしても、なんら未来が制限されることはなくて、誰にもさまざまな可能性があるということの表れでもあると思っています。

 

今でこそ、元不登校経験談はいろんなところで見聞きできるようになりましたが、ぼくが不登校であった当時は周りに当事者はいないし、そもそも公表している人はいないし、インターネットがまだ未発達だったので余計に、「不登校になっても、大丈夫」とは思えませんでした。

反対に、「不登校になった”社会不適合者”は、ろくな大人にはなれない」、「不登校になったら、人生はおしまい」という空気があって苦しかったことを覚えています(不登校に対する”社会的な認知度”や”支援策”はいまも不充分だとは思うけれど、当時はもっと少なかった)

 

だから、「そうではない。不登校になっても大丈夫。だし、大丈夫だったよ」という話は、いま不登校である子やこれから不登校になる子にとって必要な言葉と蓄積だと考えています。ぼくが、経験談を話してほしいと依頼された時に二つ返事でお受けするのは、こういった経験も影響しています。

 

今回、保護者の方々へお伝えしたことが、何かヒントになってその子どもに繋がっていくと良いなぁと思っています。

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ちなみに、お話会のあとに国の不登校に関する調査結果として、昨年度に小中学校で不登校だった児童生徒は約19万6千人。自殺者は415人で共に過去最多となったと発表されました。

この調査結果を受けた報道では、「不登校は”問題”」という捉え方をしていましたが、子どもによっては、不登校という手段を選べず、学校に無理して通い続ることで心と体を壊していき、自殺という最悪の自体に陥ってしまう子もいます。と考えると、不登校は「子どもが、自分の力で、つらい場所から距離を置けた」とも言えます。

 

不登校は子どもに問題がある」という構図から抜け出して、学校という”環境”の改善や学校に行かなくても学びを続けられる制度の設立に目が向くと良いですし、それができた時に本当に「不登校になっても、大丈夫」と言えるのかなと思います。

そうなるように、個人としても、議員としても、これからも取り組んでいきます。