稲沢市議のしちおうです。
人は、出会って数秒で相手の印象を決定付けています。
その多くは「あの人は〇〇だ」という思い込みで、自分にとって都合の良い解釈をしています。ですから、相手が印象通りの言動・行動をとらないと、違和感を覚えます。
たとえば、「素敵!」と思った子が、鼻をほじっている姿を見て幻滅したとかですね。
その子は、元々、人前で鼻をほじる人だったわけですが、「こんなに素敵な人が、鼻をほじるわけがない」と、自分の都合の良いように相手を解釈しています。
そして、高めた相手のイメージ分、裏切られたことにショックを覚えます。
A「ステキ!あの人は人前で鼻なんてほじらない人だわ!」
B「ほじほじ」
A「キライ!」
みたいな。
さて、そんな前提を共有した上で本題。
先日、とある芸人が、原発や沖縄の米軍基地などを題材にしてお笑いをしていました。
芸人は「現実に起きている問題から目を背けずに見てみようよ」というメッセージを込めた上で、笑いに昇華させていた(と私は感じた)のですが、その放送の後に芸人のSNSは炎上。
異なる意見を持つ人からは、「何を言っている」「お前は何も分かっていない」などと批判が殺到し、似た意見を持つ人からは「よく言った」「評価する」などの声が寄せられていました。
私はそれを見て、強烈な違和感を覚えた後、どちら側にも立ちたくないと思いました。
思うに、意見は違えど、互いを罵り合っているのは同じで、「似た人たちだ…」と感じたからだと思います。
一見すると、批判する人が悪者で、賛同する人が味方みたいな構図ですが、両方の根底にあるのは同じ心の動きで、自分と同じ意見は持ち上げ、異なる意見は叩き潰すという発想です。
賛同する人は、自分と同じ意見でいる間は良いですが、この芸人が意に添わない発言をしたら「何を言っているんだ」、「やはりお前は何も分かっていない」と叩くのでしょう。批判していた人は、芸人が自分の意に添う発言をした途端「お前のことを勘違いしていた」、「評価する」と言うのでしょう。
簡単に盛り上がった分、落ちていくのもあっという間。
そういうのって、とても怖い。
人の表面だけを見て、好きだの嫌いだの、極端に感情の針を動かすのは怖いことです。
人を好きになっていく過程は、好き嫌い、良い悪い、感情の針が左右に揺れ動きながら段々と相手を信用していくことだと思います。
そうして相手のことを知ると、少しの感情の揺れでは、動じなくなってくる。
嫌な部分もあるけど、こんな良い部分もあるからと、多面的に見られようになってくるからです。
私自身、表面的にしか人を見られないことが多々あるからこそ…
簡単に盛り上がりも盛り下がりもせず、長い目で見たい。そして、多面的(相手の背後にあるモノに思いを馳せられる)に人と接したいと感じました。
※ちなみに、当ブログはアイデアをひねり出すため、鼻をほじほじしながら書いております。
しち おう/志智 央
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