稲沢市議会議員 しちおう ブログ

不登校を経て、作業療法士として病院に勤務、現在は稲沢市議会議員として活動する「しちおう」のブログです。

市議会一、盛り上がるイベント「役員改選」

先日受けた勉強会で、講師の先生が「多数決で決める民主主義は、一つのことを決めるのに時間がかかる難しい制度。それを行ない、守る中で、主権者の質が上がっていく。そして、主権者の質は政治家の質と等しい」と言っていた。

 

今の国政の状況を見ていると、まさに、と頷くしかない。

それでも、自分にできることを、自分のできる範囲でやっていくしかない、と思う。

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9月議会好例の一大イベント。

さて、毎年この季節になると、稲沢市議会が異様な盛り上がるを見せる。

議会のポスト争いがあるのだ。

 

議長、副議長、監査と呼ばれるポスト(三役と呼ばれる)を巡って、水面下で熾烈な戦いが起きている。時には、所属するグループを移って意中のポストを手に入れることもあるらしく、凄まじい主導権争い。そして、頭脳戦が繰り広げられているのだ。

 

一番人気は、やはり議会の頂点に君臨する議長だ。

何故そんなに人気なのか?それは名誉なのだと思う。

議長次第で議会を左右できる部分があり、さらに専用の公用車付き。市長と肩を並べる二院代表制の長として露出度も抜群。知名度がアップして選挙にも強くなるらしい。

 

 

ただ、このポスト。一年交代なんですね。

聞くところによると、議長になりたい人が多いから、なり手を増やすために毎年交代するらしい(市議の任期は4年なので、議長の任期が4年だと1人しかなれない。1年任期になれば4人もなれる)

私はなりたい人がなれば良いと思っているけど、一年で交代するのだけは止めてほしい…と思っている。と言うのは、議長には議会を動かす強い力があるので、議会や行政改革に取り組めば必ずや大きな成果を上げられるからだ。

 

だから、腰を据えてやってほしいのです。

 

この問題は、議員になった当時から思って口にしてきたけど、同じ考えの議員もいるようで「議長の複数年化」が議論され始めるようです。前進すると良いな。

 

なかなか見えない議会の中のことですが、少しでも身近になるよう情報公開していきます。何か進展があったらまた報告しますね。

 

しち おう/志智 央
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二人目を産むための高いハードル「育休退園問題」

先日、同年代の市民の方から、育休退園についての悩みごとを伺った。

育休退園と言うのは、「子どもを保育園に預けている親が、新たに子どもが出来て育休を取ると、預けている上の子どもを退園させなければいけないルール」だ。下の子が生まれて育休を取るならば、その期間は親が面倒見れますよね、ということみたい。

 

育休退園になるとどうなるの?

子の視点で見ると、急激な環境の変化、友達と離ればなれになる問題があり、

親の視点で見ると、育休が明けて復職する際に、保育園が見付からず復職できない、あるいは兄妹で別々の園に入れざるを得なくなるなどの問題がある。

 

育休退園を防ぐには、下の子が生まれても育休を取らずに働き続けるしかない。

以上の弊害から、育休退園を巡って埼玉県所沢市では裁判が起こされたこともあった。

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育休退園が起きる背景

そもそも保育園は、仕事など何らかの理由で、保護者が子を家庭で見られない場合の措置的な意味合いが強い。そのため、保護者が家庭にいる期間は利用できない仕組みだ。

 

そして、もう一つの要因として待機児童の問題がある。

保育の枠は限られており、全ての子どもが園に入れるわけではない。そのため、家庭で子を見られる人よりも、仕事などで家庭にいない保護者を優先したいという思いもあるようだ。

 

育休退園については、「二人目を持つ気をなくす」「仕事と子育ての両立は無理ってどこが女性活躍社会」という否定的な意見もあれば、「小さい子どもは親と居たい」「家にいるのならば問題なく見れるだろう」と賛否両論ある。ただ、当事者世代の声としては圧倒的に否定的な意見が多いと感じる。

 

意外と身近にある!? 愛知県の育休退園の状況 

愛知県の政令中核4市を除いた50市町村の内、「育休を取得した時点で3歳未満児は原則退園」としているところは30市町村。

「育休中であっても、休職活動等復職に関する確認ができた場合は継続入所」が8市町村。「原則継続入所可能」なのは4市町村となっている(原則継続入所可能4市町村の内の一つは、稲沢市

 

つまり、ほとんどの市町村では育休退園がよくある出来事なのだ。

 

 

社会で支えていく。

では、どうすれば良いのか?

育休退園の内側にあるのは保育士不足で、問題を突き詰めると保育士の処遇にやはり行き着くのだけど、こういう状況でも仕事に戻らざるを得ない環境にもあると思う。

仮に、育休期間が現行の原則1年から、普通保育で預けられる3年まで延長されれば、特別保育(保育士が大量に必要となる0〜2歳時の保育)が減るために保育士の負担は減る。

 

それには企業の支援が必須だ。それは難しいと言われる。けれど、もう行政だけで支えていくのは限界で、社会全体で子どもと保護者を支えていく転換が必要だ(働き方の変更は、必ずしも企業側のデメリットにはならない)

 

 

「子どもと保護者をどう支えていき、少子化に歯止めをかけるか」は日本全体が抱える大きな政策課題なので、広範囲で深く、論じられてほしい。自身が選挙で勝つために右往左往している場合じゃないって、特に今の国政を見ていると思う。。

 

しち おう/志智 央
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最善は何か?を問い続ける。

年に一度、地域(小学校単位)の防災訓練があります。

毎年、三角巾や消火器、AEDの使い方を学び、土嚢やパンなどを貰って帰るんですね。


過去2回参加して、確かにどれも大事だと思うけど、思うけども、

何か他にやりようがないかな?毎年、土嚢を買い続けるだけで良いのかな?起こる確率の高い災害(地震か水害)を想定した訓練へシフトしていきたいと思っていました。

 

そのことを区長さんらに伝えたところ、「しちおうがまた面倒なこと言い始めたぞ…」というお馴染みの展開に。。

 

しかし、そこは、しつこさに定評のある私なので、二年間言い続け、新たに簡易トイレを備蓄したり、防災講座を受けたりする変化が起きてきました。

 (区長さんは毎年変わるので、新しいことに手を出しにくいことも理解できます。反対に市議の任期は4年あるので、中期的な視点で物事を見る役目があるのではないかと感じています)

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変えていくことに対する抵抗はいつも強いものがあります。

もちろん、良いことだから続けていることもあるでしょうし、変えるイコール良いことだ!とは全く思わないのですが、「それがベストか?」を常に問い続けることは重要だと思っています。


これは防災訓練に限ったことではなく、いろんなところで言えることだけど、「去年もやったから」、「みんなやっているから」で、思考停止したくないもんね。

 


今回、新しいことに挑戦したことで、新たな課題や失敗(時間配分や手持ち無沙汰の人が出てしまったなど)もありましたけど、ここからまた新たな一歩を、もっと良くするためにはどうすれば良いか?を、考え続けていきたいです。

 

(区長さんはじめ、ご尽力頂いた方々ありがとうございました!)

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