稲沢市議会議員 しちおう ブログ

不登校を経て、作業療法士として病院に勤務、現在は稲沢市議会議員として活動する「しちおう」のブログです。

自治体間競争に殴り込み!?〜稲沢イルミネーション〜

今年度、初めての雪。

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こんな寒い日はこたつでぬくぬくしたいところですが、稲沢市の新たなイベント「稲沢イルミネーション〜イナイルミ〜」を手伝うために朝から出かけてきました。

f:id:shichioh:20170115151142j:plain(雨靴がなくて、消防の靴で出動/笑)

 

稲沢とイルミネーションの関係は?

稲沢市は、青色LED開発企業 豊田合成の製造拠点があります。数年前に、赤崎氏や天野氏がLEDでノーベル物理学賞に選ばれた時から、市役所では横断幕を掲げたり、特設コーナーを作ったりで盛大にあやかって…アピールしていました。

今年度は、稲沢市を「青色LED生産の街」として広め、かつ地域の活性化を図るためにイルミネーションが開催されることとなったようです。

 

作ったのは「ペットホタル」というペットボトル型のライトで、地面に差し込んで使います。暗くなると青や白色に光り、その名の通り蛍のように明滅します。細かな作業が苦手なしちですが、四苦八苦しながらなんとか制作。目標の1,730(い・な・ざ・わ)個を目指して、黙々と約2時間かけて取り組みました。

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(工作の時間みたいで作業はとても楽しかったです)

 

 

みなさんもご存知の通り、イルミネーションは各所で行なわれています。三重県にあるなばなの里の電球数はなんと700万個。民間だけでなく自治体も力を入れており、あま市は30万個、名古屋市では名古屋駅周辺だけで15万個以上の電球数です。

 

そんな過酷な競争の中に果敢に切り込む稲沢市…さすがです。

 

 

とは言え、勝負は量より質。小規模だからこそ出来ることもきっとあるはずですし、ペットホタルの光りの明滅は明るい場所で見ても綺麗でした。熱心に取り組んで下さっている実行委員会の方たちの努力が実り、市民に愛されるイベントになると良いなぁと思います。

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・稲沢イルミネーション〜イナイルミ〜

2月5日(日)17時30分〜点灯式

2月18日(土)の期間中、17時〜21時まで点灯しています。

会場は文化の丘公園(稲沢市長束町沼100−5 稲沢市民病院北)

 

しち おう/志智 央
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授業参観日の子どもみたいな気持ち〜議会の傍聴〜

議会での登壇を終えました。

質問を通して見えてきた市の課題と前進した項目をまとめます。

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すぐ隣りにある貧困

今、約6人に1人の子どもが貧困と言われます。1クラスに5〜6人、そう思うと事の深刻さが分かります。地域による差も大きいために実態把握が急がれ、愛知県も来年度に調査に乗り出す予定です。

 

稲沢での詳細なデータは無いため、生活保護の世帯および準じる世帯の数から予測を立てると、小中学生で少なくとも900名、全児童の約8%は経済的な支援が必要であると分かります。

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特にひとり親家庭貧困率は5割を超え、手当を受け取っていても約2割に上る世帯が「家族に必要な食料を変えない経験」をしています。自分に置き換えてみると、今の仕事をしながら、夫婦揃い踏みでも大変そうな子育てを両立させる自信はありません。更に経済的な苦しさが加わったら……想像を絶します。

 

 

その苦しさの行き着く先は、きっと子どもです。

親の所得格差は、子どもの教育格差をもたらし、特に学歴社会の日本において就職時の雇用と所得格差に集約されてきます。「自分は価値のある人間だと思わない」割合が、通常家庭と比べて貧困層では倍増している現実を見て、今回のテーマに選びました。

 

 

ひとり親家庭の支援

ひとり親家庭の支援には、主にお金による支援と仕事に就くための支援があります。家庭の安定のためには経済的な自立が必要ですが、それに至ったケースを調査すると、いくつかの要因がありました。一つは、情報の入手経路があることです。

しかしながら、情報は課をまたがっており、子ども課の手当、健康保険、年金、教育課の手当など様々あります。それぞれの人に適した情報を伝えること、またそれを一つの窓口で一括して行なうこと(離婚届後に手当の受給まで案内することも含む)が必要です。離婚届を取りに来た時点で無料の法律相談先を紹介したり、仮に離婚の原因が“子育て”にあるならば専門スタッフが相談に乗れる仕組み作りと合わせて必要性を訴えました。

 

 

学習支援教室・ブリッジルーム

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生活困窮者の自立を促す法律に、子どもへの学習援助を行なう旨が書かれています。しかし、強制ではなく任意であるため、約半数の自治体は取り組んでいません。稲沢は昨年8月より開始し、子どもから「勉強が好きになった」「進学する意欲が高まった」などの好反応を得ています。

前述した生活保護及び準ずる児童生徒の分布を見ると、稲沢西部、中央部にも需要が見込まれるために増設を訴えたところ、「来年度から平和町らくらくプラザ(という公共施設)に置く」と確約してもらえました。

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近隣には図書館もあるため、勉強に役立つ本を貸し出しする連係と、高校生のボランティア起用などのアイデアと合わせて提言しました。

 

 

今回の議会はここまで。

子どもを主役に置いて、彼らを守るための取り組みが行なわれるよう継続して見ていきます。

最後に、今回の議会を友人が傍聴して感想をくれたので引用します。

市議会初傍聴を終えて〜

とりあえず、難しい!何を言っているのかわからない。理解する前に次へ次へとどんどん話が進んで行く。
でもその中でもなんとなく言ってることがわかるところもあって、知らないところでそんな事が進んでいたのかという発見もあった。
自分が選んだ市の代表である議員の方々がどんな事をしているのか、どう動いてくれているのか、自分の住んでる街に興味を持つ事、自分の目で見る事は大切かもしれない。継続的に傍聴できればいいなと思う。

 

稲沢市議会の傍聴に行ってきました〜

しちおうさんの一般質問、テーマは“子どもの貧困”について。
増加傾向にあったひとり親家庭は、近年では横ばいとのこと。
それでもやはりその数は多く、各家庭への手当が行き届いているかどうかを細かく調査され、質問されていました。
稲沢市が行なっている進学支援への取り組み、学習支援教室ブリッジルームの創設と稲沢市が検討している今後の展望は素晴らしいなと思いました。
ひとり親家庭は、他人事でもなんでもなくて、私の周りにもよく聞く話で、切実な問題だと思うので、こういった取り組みの他の市への広がりにも期待したいと思いました。


あと、議会でも述べられていた“必要な人達への情報の伝わり方”について。
今回の傍聴を私はしちさんのFacebookで知ったのですが、こういった情報をネットをしない人達や本当に必要な人達に伝えていけるような、情報伝達のルート確保の必要性も強く感じました。
議会の傍聴をしていたのは、私と友人以外は年配の人達でしたので、子育て世代やもっと若い世代の方に聞いてもらいたいとも思ったり。
いろんな課題も見えました。いち主婦の私が伝えることでも、もっと市政について身近に感じてもらえるきっかけ作りになればいいなとも思います。 

 

国会答弁などのイメージがあって、市議会の中でも対立してしまうような、厳しいやり取りもあるのかなぁなどと想像していたのですが、そんな雰囲気が今日は一切なくて、議員さんも市政側担当者さんもお互いに誠実なやり取りをされていたのが印象的でした。市政の評価されるべき点をきちんと取り上げていらっしゃったので、市政側の方々もきっと勇気づけられ、励みになるのではないかなと思いました。

時間が取れる方は、ぜひ傍聴してみられるといいですよーと思いまーす^ ^

 

 

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今回はSNSで告知したせいか、応援してくれたり、実際に傍聴に来てくれた人がいてすごく嬉しかったです。若い人に来てもらうことが目標の一つでもあったので余計に。。

普段は一人でやって、一人で振り返っているので、授業参観の子どもみたいな緊張感もあり、とても良い経験になりました(笑)いろんな人に来てもらって、感想を聞いてみたいな。

 

【参考文献】
・自治体政策最前線【子どもの貧困対策】 地域・自治体の動きアラカルト 児童・家庭 子どもの貧困の実態と対策 国と自治体の取組み−実践自治−
・全国母子世帯等調査2011、ひとり親家庭等の現状について−厚生労働省
・母子・父子自立支援員からみたシングルマザーのキャリア開発
・各自治体の調査−大阪子ども調査、沖縄貧困実態調査

 

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子どもの貧困〜ひとり親家庭と学習支援〜

今日は、稲沢市成人式でした。

1,434人(うち、男733人 女701人)が新成人となり、今年は壇上に乱入する人もおらず、平穏無事に終わりました。おめでとうございます。

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成人と責任

20歳になると、“責任”という言葉を投げかけられる機会が増えます。成人とセットでそれはやってきて、多くの場合、先に成人になった大人たちが言ってくるのだけど、大体の人はそんなことは言われなくても分かっている。

大人になっていく希望と、大人にならなきゃいけない不安、その両方を受け入れていくことを責任と呼ぶのならば、彼らは既に持っていると思う。先に大人になった私たちは、責任を人に求めるのではなく自分自身に対して問い、これから大人になっていく彼らをただ祝福すれば良いと思う。同じ土俵へようこそ、共に頑張ろう、で良いと思う。

もう20歳だから、大人だから、という理由で、自分を制限したり、自分を守らないことだけは避けてほしいな、と1.5倍成人の私は思います。

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さて、1月ですが、稲沢市議会は12月議会中です。

来たる1月11日にしちおう、議会に登壇しますが、何を話すのか?をまとめます。

今回のテーマは、「子どもの貧困」です。

子どもの貧困

“子どもの貧困”という言葉を最近耳にする機会が増えましたが、子どもの貧困率は2003年から一貫して上昇を続け、2012年に過去最高の16.3%、実に6人に1人の割合となりました。(12年は世帯収入122万円に満たない層が貧困と定義)

愛知県の実数は調査がなされていないために不明ですが、稲沢市生活保護および準ずる児童生徒数が、小中学生で約900人みえるため、相当数いると思われます。特に、ひとり親家庭貧困率は58%と極端に高くなるため、今回はひとり親家庭の支援策について触れます。

ひとり親家庭の支援

具体的には、離婚届の提出後すぐに児童扶養手当などの支援に繋げる、一つの窓口で相談に乗れる(子ども課、国保年金課、教育委員会など手続き先が多岐にわたるため)、経済的な自立に向けて給付金や職業訓練のマッチングや専門機関へ繋ぐ、が必要と考えています。

日本では養育費の受給率が約20%と低いため、離婚届を受け取りに来た段階で無料の法律相談を紹介したり、仮に離婚の原因が“子育て”にあるならば専門スタッフが相談に乗れる仕組み作りも要望する予定です。

 

学習支援教室・ブリッジルーム

もう一つは先日見学に行った、生活困窮者へ向けた学習支援教室・ブリッジルームについてです。

【過去記事】

shichioh.hatenablog.com

 

ブリッジルームは、「勉強が好きになった」など子どもたちのプラスの反応が表れるなど成果も出ています。開催場所が稲沢市の東側1か所のみなので、新たに西側にも配置できないか提案します。(根拠としては、定員を超える応募数があったこと、生活保護及び準ずる児童生徒数の内訳を見ると西側にも需要があることが見て取れるため)

また、図書館と連係して勉強に役立つ本を貸し出ししたり、教員・学生ボランティアを増やす取り組み、本事業を単なる学習支援で終わらせずに人が支え合う“地域づくり”、“街づくり”へ発展させることの重要性を説くなどする予定です。

 

 

私の本議会でのねらいは以上の通りです。一般質問のやり方は人それぞれですが、私は人が暮らしやすくなる“もっとこうしたら良いんじゃない?”という政策(ゴール・目標)に向けて、何故それが必要か、何が課題となっているかを伝えるのを意識しています。結果は追って報告しますね。もし本文を見て「ちょっと興味湧いたわ」って方はぜひ議会へお越し下さい!

1月11日13時〜登壇予定(他の登壇者の時間により前後します)

 

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