しちおう ブログ

不登校を経て、作業療法士として病院に勤務、現在は稲沢市議会議員として活動する「しちおう」のブログです。

“保育士さんのため”は、“子どものため”に

今日は愛知文教女子短期大学の入学式にお邪魔しました。

幼児教育学科がある学校にちなんで、今回は「保育士」をテーマにします。

 

保育士不足の現状

昨今、待機児童が問題となり、“保活”(子どもを保育所に入れるために保護者が行う活動)なんて言葉が生まれました。待機児童解消のために、保育所は少しずつ増加していますが、開園基準となる保育士の数は足りません。

具体的には、平成29年度末段階で必要とされる保育士の数は約46万人、一方で供給される数は約38.6万人で、約7.4万人不足すると言われています。

 

保育士不足の背景

将来なりたい職業ランキング女子部門でトップ10入りし、卒園式でも「保育士さんになりたい!」と言う子どもが多くいる中、なぜ保育士のなり手が少ないのでしょうか?

 

一番の理由は、賃金の低さです。

 

f:id:shichioh:20160405150239j:plain早朝から夜遅くまで、月~土曜日の変則的な勤務をこなし、気力・体力共に必要かつ、子どもを預かる責任の重さを抱えるにも関わらず、月額換算だと、20万7400円、全産業の月額平均29万5700円と比べて、10万程度近い値となっています。

保育所は、様々な教育や遊びを学べる場ですが、日本では「教育の仕事」ではなく「福祉の仕事」の意味合いが強いのも、理由の一つであると感じます(特別職と言う理解が薄く、子どもを代わりに見てもらっているだけとの認識)

f:id:shichioh:20160405151302j:plain

 

最初に保育士が7.4万人不足していると書きましたが、潜在保育士が約68万人いて、「就職を希望しない保育士の内、原因が解決されれば働きたい」と考えている人の割合は6割を超えており、賃金の改善によって待機児童解決の糸口は掴めるんですよね。

看護師や介護福祉士不足と同様、社会が必要としているのなら、相応の待遇を用意するべきで、「必要だけど、お金は払えないから大変な環境でも頑張れ」はダメ!です。

稲沢市も保育士は足りていない(3歳未満の保育希望が増えてきたため)ですが、待機児童はゼロ。私立保育園の保育士の給与補助を独自に行うことで全体の底上げを図っていることが理由の一つなのかもしれません。

 

 

これから

国も、保活の失敗を嘆いたブログを発端に、賃金アップなど保育士の待遇改善を考え始めています。「休暇が取りにくい」「就業時間が希望と合わない」「ブランクの不安」「子育てとの両立」など、保育士自身が子育てしながらでも働きやすい環境作りと共に話し合いが進むことを期待しています(個人的には、土曜保育の共同実施などの案を検討中)

主役はあくまで子どもで、それを支える人を支えられるように、また、保育士は社会的に必要かつ重要な仕事であると言う認識が、もっと広まると良いなと思っています。

 

 

(参考文献)

保育士の需給等に関する調査研究報告書

保育人材確保のための『魅力ある職場づくり』に向けて

保育士不足を考える─幼児期の教育・保育の提供を担う人材供給の在り方─