稲沢市議会議員 しちおう ブログ

不登校を経て、作業療法士として病院に勤務、現在は稲沢市議会議員として活動する「しちおう」のブログです。

待ち合わせ場所は先輩の家

高校生の時に、一人暮らしをしている先輩がいた。

彼は人を惹き付ける何かを持っていて、慕われていた。

私もその内の一人で、先輩の家に集まって、よく朝までバカ騒ぎをしていた。

 

私の通った高校は、何らかの事情を抱えながら通う人が多かった。

だから、私たちにとっての「卒業」は、心地の良い居場所を後にするだけでなく、社会との戦いの始まりでもあった。いつしか、先輩の家は、高校を卒業してバラバラになった私たちの待ち合わせ場所にもなっていた。

厳密に言うと、家ではなく、先輩自身が待ち合わせ場所になっていたのだと思う。

 

今、その家はない。

もっと言うと、先輩ももういない。若くして亡くなってしまった。

 

それでも、私たちは、未だに集まり続けている。

もう13年。今は先輩の記憶を待ち合わせ場所にしている。

 

先日、新年会として集まった後に、墓参りした。

28歳で止まってしまった先輩の時間。いつしか私たちの方が先輩になってしまった。

 

 

少しくたびれて、髭の生えた顔になったけど、

私たちはそれ以外あんまり変わらずに、元気にやっている。

今もバカ騒ぎしながら、変わらず先輩を思って集まっている。

 

時間は有限であることを痛いほどに感じながら、今年も頑張ろうと誓う。

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政治家は年賀状を出せない!?

稲沢市議のしちおうです。

2018年が始まりました。気を抜くとあっという間に日々は過ぎ去ってしまうので、今年も目標を持って駆け抜けていきます!

 

さて、新年といえば年賀状。ですが、

政治家は公職選挙法によって、年賀状を出すことが制限されています。

「えーなにそれ」と思われるかもしれませんが、

ちゃんとした?理由と「返事として自筆で出すなら問題なし」という例外があります。

 

どういうことかと言うと、

自身の選挙区に向けて、年賀状(という名の宣伝行為)をしないようにしているわけですね。もしこれが可能だと、お金を出せば、いくらでも選挙区内に挨拶状を送れてしまいます。お金持ちであればあるほど選挙に有利となる構図を防いでいるわけです。

 

 

そして、「返事として、なおかつ自筆で出すなら問題なし」という例外のルール。

この「返事として出す」というのが、年賀状を用いて宣伝行為をするなど、これっぽっちも考えていない僕らにとっては厄介で…

毎年、年賀状をくれる人にも、返事が届いてからしか送れないので遅くなりますし、

市外の人には公選法の制限がかからず普通に送れるので、市内・市外の人で時間差ができてしまいます(なぜ私のところだけ年賀状が遅いのか!と思われる)

 

そして、もう一つの「自筆」ルール。

宛名はもちろん、裏面に書く言葉もすべて自筆となります。

僕らが送れるのは、干支のプリントなどもちろん無く、

表も裏も文字で埋め尽くされた無骨な年賀状のみ…

これ、公選法の縛りを理解している人は「仕方がない」と思ってもらえますが、

そうでないと少し変な感じしますよね。

 

 

私は、頂いた年賀状はしっかりと返しますが、

毎年こんな風に悩んだり、「公選法め…!」と悪態ついたりしながら、書いています。

(注:年賀状をもらったり、書いたりすること自体は大好きです)

 

 

一般の人には「なにそれ?」と思うような変なルールに縛られる仕事ですが、

自分らしくネタにしながら今年も活動していきます!

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しち おう/志智 央
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2017年オススメの一冊

稲沢市議のしちおうです。

今年最後の記事は、2017年で印象に残った本です。

 

シュトヘル/伊藤 悠

はい。いきなり漫画ですね。

私に、今すぐ読みたい至高の10冊!みたいなのを期待してはいけません。

 

さて、遥か昔、人が情報を伝える手段は、ノンバーバルコミュニケーション(アイコンタクトなど言葉を用いない伝達手段)でした。

そこから言葉が生まれたわけですが、言葉は今そこに居る人には情報を伝えられるものの、次の世代には伝えることが難しかった。そこで語りや歌を用いて次代に繋いだ。

 

そして、文字が生まれた。

文字は、人が生きた証を情報として残し、後世にまで伝えられる発明で、特に「普通の人」が、自身の歴史を記して残すことを可能にした。では、もし、一つの文字を全て消し去ったなら、そこに確かに生きていた人は居なかったことになってしまうのか?

 

この漫画は、そんな文字を巡る戦いを描いています。

単純な読み物としておもしろい上に、文字について考えさせてくれました。

https://www.amazon.co.jp/シュトヘル(1)-ビッグコミックススペシャル-伊藤悠-ebook/dp/B00BHTTPCM/ref=sr_1_3?s=books&ie=UTF8&qid=1514620746&sr=1-3&keywords=シュトヘル

 

②お茶にごす/西村博之

はい。またしても漫画をぶっ込みました。

優しくなりたい不良が、茶道部に入る物語です。

青春ギャグ漫画でありながら、「優しさとは何か」「かっこ良い生き方とは何か」などを考えさせられます。読後感が良いのもオススメです。

https://www.amazon.co.jp/お茶にごす-1-少年サンデーコミックス-西森-博之/dp/4091211682/ref=tmm_other_meta_binding_swatch_0?_encoding=UTF8&qid=&sr=

 

③わたしがいどんだ戦い 1939年/キンバリー・ブルベイカー・ブラッドリー

遂に、小説きました。

障害を理由に母から疎まれていた主人公が、「主人公と同じように何かを失った人たち」と疎開先で出会い、変わっていく物語。

主人公の内面を丁寧に描いてくれたお陰で、「人が人との出会いで復興していくという絶対感動してしまうテーマ」を斜に構えずに読むことができました。自分のことを大事に思ってくれる人と過ごすのって大事。

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https://www.amazon.co.jp/わたしがいどんだ戦い-1939年-キンバリー・ブルベイカー-ブラッドリー/dp/4566024547/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1514620099&sr=1-1&keywords=わたしがいどんだ戦い

 

④びりっかすの神様/岡田 淳

一番になるための競争を強制される学校の中で、びり(最下位、どべ)になると現れる神様と生徒のお話。他人と競争して勝つことよりも大事なことを改めて考えさせられる本。子ども向けの本は、読みやすいのに、深いテーマが内包されているものもあって大好きです。

https://www.amazon.co.jp/びりっかすの神さま-偕成社文庫-岡田-淳/dp/4035509604/ref=cm_cr_arp_d_product_top?ie=UTF8

 

 

ここまで印象に残った本をあげてきましたが、

実は、なんと、これらの本は全て稲沢市の図書館で借りられます!

受付で会員登録を済ませれば、市内三か所の図書館から最寄りの図書館へ届けてもらうことも可能です。そして、それらの手続きはネットで完了。なんて手軽なんだ!

 

そして、稲沢市の図書館は(たぶん)全国有数の漫画所蔵数。

マイナーな漫画から、メジャーな漫画最新作まで置いてあります。

大人も子どもも楽しめる。そんな稲沢市図書館を来年も利用してね!

 

以上、図書館大好き議員しちおうの、壮大な宣伝でした。みなさん良いお年をお迎えください!

 

 

 

・番外編

アニメ映画「この世界の片隅に

昭和20年のヒロシマを舞台に、主人公の人生を淡々と描いた作品。

見終わってから、言葉に言い表せない感情が渦巻いて、眠れなくなりました。

おもしろかったー、とは手放しに喜べないのですが、今年見た映画の中で一番印象に残っています。見た人の感想を聞きたいし、しばらくしたらまた見たいと思える作品でした。(原作の漫画は、稲沢市図書館で貸し出ししています)

https://www.amazon.co.jp/この世界の片隅に-DVD-のん/dp/B0728MT782/ref=sr_1_1?s=dvd&ie=UTF8&qid=1514621771&sr=1-1&keywords=この世界の片隅に