稲沢市議のしちおうです。
今年最後の記事は、2017年で印象に残った本です。
①シュトヘル/伊藤 悠
はい。いきなり漫画ですね。
私に、今すぐ読みたい至高の10冊!みたいなのを期待してはいけません。
さて、遥か昔、人が情報を伝える手段は、ノンバーバルコミュニケーション(アイコンタクトなど言葉を用いない伝達手段)でした。
そこから言葉が生まれたわけですが、言葉は今そこに居る人には情報を伝えられるものの、次の世代には伝えることが難しかった。そこで語りや歌を用いて次代に繋いだ。
そして、文字が生まれた。
文字は、人が生きた証を情報として残し、後世にまで伝えられる発明で、特に「普通の人」が、自身の歴史を記して残すことを可能にした。では、もし、一つの文字を全て消し去ったなら、そこに確かに生きていた人は居なかったことになってしまうのか?
この漫画は、そんな文字を巡る戦いを描いています。
単純な読み物としておもしろい上に、文字について考えさせてくれました。
②お茶にごす/西村博之
はい。またしても漫画をぶっ込みました。
優しくなりたい不良が、茶道部に入る物語です。
青春ギャグ漫画でありながら、「優しさとは何か」「かっこ良い生き方とは何か」などを考えさせられます。読後感が良いのもオススメです。
③わたしがいどんだ戦い 1939年/キンバリー・ブルベイカー・ブラッドリー
遂に、小説きました。
障害を理由に母から疎まれていた主人公が、「主人公と同じように何かを失った人たち」と疎開先で出会い、変わっていく物語。
主人公の内面を丁寧に描いてくれたお陰で、「人が人との出会いで復興していくという絶対感動してしまうテーマ」を斜に構えずに読むことができました。自分のことを大事に思ってくれる人と過ごすのって大事。
④びりっかすの神様/岡田 淳
一番になるための競争を強制される学校の中で、びり(最下位、どべ)になると現れる神様と生徒のお話。他人と競争して勝つことよりも大事なことを改めて考えさせられる本。子ども向けの本は、読みやすいのに、深いテーマが内包されているものもあって大好きです。
https://www.amazon.co.jp/びりっかすの神さま-偕成社文庫-岡田-淳/dp/4035509604/ref=cm_cr_arp_d_product_top?ie=UTF8
ここまで印象に残った本をあげてきましたが、
実は、なんと、これらの本は全て稲沢市の図書館で借りられます!
受付で会員登録を済ませれば、市内三か所の図書館から最寄りの図書館へ届けてもらうことも可能です。そして、それらの手続きはネットで完了。なんて手軽なんだ!
そして、稲沢市の図書館は(たぶん)全国有数の漫画所蔵数。
マイナーな漫画から、メジャーな漫画最新作まで置いてあります。
大人も子どもも楽しめる。そんな稲沢市図書館を来年も利用してね!
以上、図書館大好き議員しちおうの、壮大な宣伝でした。みなさん良いお年をお迎えください!
・番外編
アニメ映画「この世界の片隅に」
昭和20年のヒロシマを舞台に、主人公の人生を淡々と描いた作品。
見終わってから、言葉に言い表せない感情が渦巻いて、眠れなくなりました。
おもしろかったー、とは手放しに喜べないのですが、今年見た映画の中で一番印象に残っています。見た人の感想を聞きたいし、しばらくしたらまた見たいと思える作品でした。(原作の漫画は、稲沢市図書館で貸し出ししています)