稲沢市議会議員 しちおう ブログ

不登校を経て、作業療法士として病院に勤務、現在は稲沢市議会議員として活動する「しちおう」のブログです。

不登校は子も保護者も孤独だから。三重県教育委員会の「不登校の子どもを持つ保護者相談会」

稲沢市議会議員のしちおうです。

今朝、不登校の子どもの支援をしている団体と教育委員会とともに意見交換を行いました。

その中で再認識した課題があります。それは不登校の子どものいる保護者の孤立です。

 

生活の大半の時間を費やす学校に行かなくなると、子どもの活動の幅は大きく狭まります。特に学校以外に接点の少ない子の場合、著しく知ることの量、種類、体感出来ることに差が生まれますし、なにより孤立してしまうんですよね。

この孤立を防ぐために、自宅に学生ボランティアが訪問して話し相手となる事業(稲沢市で言う”ホームフレンド”)等さまざまな手段が取られているわけですが、孤立するのは実は子どもだけでなく保護者もです。

 

子どもを介して参加していたさまざまな学校の行事に出ることがなくなるので、他の保護者との繋がりが一気に減ります。また、学校に通っている子の保護者と不登校の子の保護者とでは話題が異なりますし、子が不登校であることを周囲に伝えること自体二の足を踏んでしまう家庭も多いと思われます。

 

「本当は子育ての悩みを共有したいし、相談したい。進路のことも気になる。でも、相談する相手がいない」といった状態に陥りやすいんですよね。そして、保護者の孤立やつらさは子どもに返っていきやすいので、その悪循環を防ぐためにも保護者を支えることが重要です。

 

以上のことから、「保護者同士が繋がれる場があると良い」と考えていたところ、先進的な取り組みを見付けました。それは、お隣りの三重県教育委員会で行われている不登校の子どもを持つ保護者相談会です。

保護者相談会開催の目的としては、

子どもが不登校になった時、保護者の中には、子どもへの対処の仕方がわからず思い悩んだり、子どもの将来に不安を感じたり、不登校になった原因は自分にもあるのではと考え込んでしまうことがある。

三重県教育委員会では、このような保護者が互いに共感し、情報交換できるとともに、必要な情報を得て、適切な支援に繋げることが出来るよう県内8箇所(桑名市四日市市鈴鹿市、津市、松阪市伊勢市尾鷲市伊賀市)で、「不登校の子どもを持つ保護者相談会」を開催します。

とあります。

 

相談会では、三重県教育委員会不登校支援アドバイザー等が講演し、不登校の子どもと保護者を支援した経験や適切な対応などを紹介したり、保護者同士の意見交換会スクールカウンセラーらによる相談対応も実施したりしているそうです。

ま、まさに求めていたものがここに…!

三重県|令和4年度 不登校の子どもを持つ保護者相談会を開催します

 

教育委員会が主体となって、稲沢市でも似たような取り組みが出来ないか?と提案しました。

不登校であったぼく自身も社会復帰のキッカケは進路指導でした(ぼくにも通えそうな高校を担任が見付け、それを保護者が受け取って、ぼくに伝えてくれた)子どもを支援するために、保護者含めた子どもを取り巻く環境へ働きかける。相談会を通じて、それが出来ると良いと感じています。