稲沢市議会議員 しちおう ブログ

不登校を経て、作業療法士として病院に勤務、現在は稲沢市議会議員として活動する「しちおう」のブログです。

若者が議員になることの難しさと、それでも挑戦する人たち。

稲沢市議会議員のしちおうです。

昨日、5月1日の中日新聞朝刊にほんの少しだけ載りました。

記事のタイトルは、「世代の声、私が議会に 市議選、20代・30代の挑戦」

イメージ(著作権によりモザイク処理)記事の一部はネットで見られます。

世代の声、私が議会に 市議選、20代・30代の挑戦:中日新聞Web

 

議会は市民の代表者の集まりであるべきですが、現状はそうなっておらず、性別・年代に大きな偏りがあります。記事では、直近の選挙で「地盤や政党の後ろ盾なしで立候補した候補者」を軸に、なぜ議会に若者が少ないのか?選挙に出るハードルの高さとは?などの問題提起がされていました。

 

ぼくは、20代で当選し、現在30代。地盤や政党の後ろ盾なしで立候補した候補者であったことから取材の依頼を頂きました。その中で改めて若者の政治参加について考えてみたのですが、やはり若者が政治に参加するって大変なことなんですよね。

 

まず、多くの場合、いまの仕事を辞めなければならない。議員になったとしても、4年間の任期付きで、雇用保険も厚生年金も退職金もない。落ちたらただの人以下で、「選挙に立候補した」「議員をした」経験が再就職に有利に働くこともない。むしろ不利。

 

選挙自体もさまざまな決まり、規制があり、知識のない人が立候補するのは至難の業で、費用もかかる。加えて、同年代の若い人は投票に行かないので得られる票が少なく、助けを得ようにも仕事と子育てで忙しく、当選自体のハードルが高い。

 

一方で、定年を迎えた後の男性が名誉職として目指すのであれば、仕事や金銭、生活面での負担は減りますし、同年代は投票によく行く世代であり、仕事や子育てがひと段落して助けも得られやすい。

 

議会に定年を迎えた後の男性が多いのは必然なんです。

よく「若者の投票率が低い」と言われますが、同年代のプレイヤーがいなければ興味も湧かないわけで、悪循環に陥っていますよね。

 

この現状を打開するのは制度が大きく関わっているので一筋縄ではいきませんが…

記事中で触れた通り、ぼくは若くして議員にさせてもらったおかげで、若い人から相談を受けやすかったり、主権者教育に携わらせて頂いたりして、若者と政治との接点を作る活動が出来ています。

このように若くして議員になったぼくらが実績を積み重ねて、「議会に若者が必要だ」とみんなに認識してもらうことが重要だと感じています。

 

ぼくの理想は、議会が社会の縮図になっていること。男性も女性もいることはもちろん、若者も高齢者も、障害者もいる議会が理想です。ぼくが若者と言ってもらえるのもあとわずかだと思うので、これからも一生懸命、多くの人に市政に興味を持ってもらい、そして市政に参加してもらうための活動を続けていきます。

 

ちなみに、全国版での記事公開であったためか、さまざまな方から「新聞見たよ」とお声がけ頂きました。中には、友人の結婚式でお会いした友人の親族の方というすごい遠い人も見てくれていて…「ほんの少しだけ出ただけなのによく気付いたな!」と思いつつ、気にかけて下さって、ありがとうございます…嬉しいです。。

市内の人でさえ日々の活動を伝えるのは大変なことなので、市外の人の目に触れるのは本当に稀で、貴重な機会になりました。記事にして下さった新聞社の方々、ありがとうございました。