稲沢市議会議員のしちおうです。
先日、仕事中に電話がかかってきた。
誰からだろう、と番号を見ると、相手は保育園。
「今日もお子さん、かわいいですね」などとわざわざ電話してくることはないので、悪い報せであるのは間違いない。慌てて電話に出ると、保育士さんから「熱が出たので、お迎えお願いします」と言われた。
ガビーン。
今の時代、使われることのなくなった「ガビーン」という言葉が思わず口から出る。
急きょ、仕事を切り上げ、保育園に迎えに行き、病院に駆け込んだ。
薬をもらい、静養するよう言われたが、翌日以降、ぼくも妻も仕事を休めない状況。
迷った末に、早朝に市外の祖父母に預け、急いで稲沢市に戻り、仕事をしてまた迎えに行くという作戦に出て、なんとか凌ぐことができた。
仕事と子育てを両立しようと思うと、どうしてもぶつかることになる問題。
うちのように、親と同居・近居していない世帯の場合、容易に詰む、というかどちらかが仕事を休まざるをえない状況に追い込まれてしまう。
一体、世の中のお父さん、お母さんは、この藤井二冠ばりの怒涛の詰めをどうやって乗り切っているのか…(遠い目)
・補足
稲沢市には「子どもを預かっても良いよ」と言ってくれる家庭に子どもを預かってもらう有償ボランティア “ファミリーサポートセンター” があります。
今回は、子どもの人見知りが強い+初めての利用で病児をお願いするのは気が引けたために利用しませんでした。
いや、きっと、同じように、大変な思いをしながら奮闘しているのだろう。
職場から「また?」と言われながら申し訳なさそうに休んだり、「子どもが小さいうちは一緒に居てあげた方がいい」という言葉にそれが出来たら苦労しねーよと心の中で悪態をつきながら落ち込んだり、あるいは限界に達して仕事を辞めざるをえない人もいたりするのだろう。
昔に比べて良くはなってきているけれど、
「仕事と子育ての両立支援」は職場的にも社会的にもまだ足りないと思う。
特に職場に言いづらい、理解されづらいことの背景にあるのは、子育てで苦労した経験を持つ人が職場の中心にいないからだと感じる。
日本の会社の管理職の多くは男性だ。
彼らにも子どもはいる。しかし、夜泣きに対応したり、オムツを替えたり、保育園の送迎をしたり、病院の受診をしたりする、は妻に任せていた人が多いのではないだろうか(当時はそれが当たり前の社会だったし、共働きでなくても生活できる社会だったから仕方ないのだけど)
逆に言うと、子育てにかかる時間や労力を軽減できたから、仕事に専念でき、昇進できた、と言えるのかもしれない。
彼らに「子どもが体調崩したので、早退します」という言葉はちゃんと届くのだろうか。
毎日がタイムアタックのような日々で、常にスーパーマリオの残り時間があと少しになった時に流れる音楽に追い立てられているような日常を分かち合えるのだろうか。
昔と今とで状況は変わり、男性が子育てするのは当たり前になってきた。
この世代がいつか管理職になった時、管理職が男性だろうが女性だろうが、子育て世帯が働きやすい環境にはなっていくと思う。
転換期の今は、管理職に子育てに取り組んだ経験が多い男性や女性を積極的に登用していくことが重要なのだろうし、働きやすさが増すことが持続的に成長できる職場と社会を作ることに繋がると感じている。
そして、当事者であるぼくらも、その転換期をただ待つのではなく、「何に困っているのか」、「どうすれば助かるのか」を伝え続けていくことが必要だ。
具体的には、「始業が5分後になるだけで、園に預けて職場に間に合う時間になる」や、「一日のタイムスケジュールを共有する」などで、もしもこの文章を管理職の人が読んでくれていたら、子育て中の部下のタイムスケジュールを聞いてみてほしい。
うちの姉に至っては、どこかの国の大統領ですか?というくらいの分刻みのスケジュールをこなしている。
この双方の歩み寄りによって、子育て世帯の働きやすさは増すし、きっとそれは介護しながら働く人や体調不良を抱えながら働く人にとっても仕事しやすくなって、多くの人の生きやすさに繋がるのだろう。
そして、ぼく自身も、稲沢市が仕事と子育ての両立がしやすい町になるよう、提案(たとえば、病児・病後児保育が、各地区にあり、簡便に予約・利用ができるなど)していきたい。
それがこの日々を生かすということなのだと思う。
稲沢市議会議員 しち おう/志智 央
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・7月の街頭 市政報告会の予定
14日:高御堂 15日:市役所(雨のため延期)
19日:森上本郷西 20日:森上駅 21日:市役所
※天候などの影響で順延する可能性があります。
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