稲沢市議のしちおうです。
学歴社会の弊害。
日本は学歴社会で、高学歴なほどその後の就職は有利となります。
良い企業へ就職できると収入も安定し、子どもの学業に対して投資ができます。
親の収入と子の学歴とには相関があり、次代に引き継がれていくということです。
ただ、このような正の連鎖がある一方で、負の連鎖も生まれます。経済的に苦しい世帯で育った子が、学業と就職に恵まれず、貧困の連鎖から抜け出せなくなるということです。
そんな子のために奨学金制度がありますが、多くは返済が必要です。
もちろん返済は必要なことだけど、「就職というスタートラインに立った時点で、周りと違って数百万円の負債を抱えている状態が本当に望ましいことなのか?」そんな議論が始まり、子どもの貧困を断ち切る手段の一つとして、教育の無償化が掲げられるようになりました。
国は教育の無償化の検討を始めていますが、先行して支援を始める企業や自治体が出てきました。
たとえば、卒業後しばらくは特定の企業に勤める(あるいは特定の自治体に住む)代わりに、大学の授業料を免除するタイプ。
または、個人の寄付などで集められたお金を原資に、返済義務のない奨学金を受け取るタイプです。
稲沢市初の奨学金制度。
そして、この度、稲沢市で後者の「給付型奨学金」が始まろうとしています。
発端は個人の寄付で、その額なんと、5,000万円!
このお金を原資として、高校生に対する奨学金をスタート。
対象は、市内在住、卒業した市内中学校の推薦がある子。毎年度、20人以内。三年間月1万円を給付する予定です。
今回の議会で話し合いがされていますが、私はもちろん賛成。寄付金の5,000万円は8年後に無くなるので、その後も続ける方法を探ってもらうよう行政に対して要望しています。
本当は、大学に行く・行かないだけで、“ふるい”にかけられることのない就職システムへの転換が必要です。学歴だけで個人の仕事の資質なんて測れるわけがないし、一律の評価システムは企業の多様性を邪魔していると感じます。
でも、今はまだ既存のシステムの中にいて、支援は待ったなしだから、この奨学金で子どもを少しでも支えられたら…と考えています。
多くの人の賛同を得て、無事にスタートできると良いな。
しち おう/志智 央
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