友人の誘いで、市の生涯学習課が関わる親子いけばな体験教室を見学させてもらった。
実は私は、顔に似合わず生け花をやったことがある。と言っても、数回だけなのだが、精神科の病院実習で、患者さんと共に治療の一環で取り組んだ。「芸術は爆発だ」と言いながら取っ散らかった生け花を作り、苦笑いされた覚えがある。
この教室は、「池坊」という流派の先生が主催。「枯れた花にも華がある」という理念の下、草木の時折の姿に美を見出しており、会場には様々な花と様々な魅せ方があった。生け花と聞くと“かたい”イメージがあるかもしれないが、形式に則った生け方もあれば、逆に形式を持たない自由な生け方もあり、幅広かった。
中には、いなっぴー型の生け花も…
あ、本物でした。
聞くところによると、稲沢は植木苗木の生産地だけでなく生け花に取り組む人も多いそうで、お茶を嗜みながら花を愛でる文化があるらしい(お茶の生産地ではないけど、消費地としては盛んで、喫茶店文化に繋がるものがあるのかもしれない)
私は、顔に似合わず花が好きだし、最近はお抹茶も飲めるようになった。モーニングも大好きだ。世間では、発祥の地や、一番の土地をウリにしたがるが、私は大好きなものならば囚われずに売り出せば良いと思っている。
ほんの少し垣間見ただけだけど、四季の移ろいがあり、様々な花が咲く日本特有の芸術「生け花」、そして枯れた花にも美を見出す心は素敵だなと思った。これから稲沢の文化としての草花、そしてお茶が拡がっていくと良い。ちょっと可能性を感じている。
この体験教室の募集は、“広報いなざわ”にも掲載されていたそう。稲沢にはたくさんの楽しいイベントがあって、広く参加の機会は提供されている。多くの人に広報誌を手に取って、読んでほしいと改めて思った。
最後に。私は誘われれば、できる限り人や場所に会いに行くのだけど、思いも寄らないことが起きて楽しめることが多い。今回もいろんな人とお話しできたし、草木とお茶と稲沢を繋ぐアイデアも生まれて、フットワーク軽く現場に顔を出すことの重要性を感じた。声をかけて下さる方に感謝している。
しち おう/志智 央
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