稲沢市議会議員のしちおうです。
会派(議会内のグループ)の視察で福岡県に来ています。外からは何をしに行っているのか見えにくいと言われる視察、今回もどんなことを学びに行ったのか報告しますね。
まず、初日は、稲沢市で計画されている鉄道の高架(鉄道を道路上に持ち上げることで、踏切や渋滞を緩和する手法)と駅前再開発がもうすぐ完成しそうな春日市へ。
稲沢市と状況や人口、駅利用者数が似通っていて、これから検討されようとしている事業の参考になるのではないかと考えたわけです。
2年後に完成予定でいる春日市の鉄道高架の話が持ち上がったのは、なんと、ぼくが生まれる前の1985年。約35年前にまで遡ります。鉄道によって東西に地域が分断され、駅周辺の発展を阻害、踏切による交通渋滞もあり、解決を図ろうとしたわけですね。
そして、35年の時を経て、2年後に完成を迎えようとしている。…感慨深い、と思いますが、実は工期が最大4年後まで遅れていて、工事費も当初予定を180億円増の557億円にまで膨れ上がり、予定通りとはいかない状況になっていました。
さらに、駅前再開発も地権者の同意を得られないことなどを理由に整備の一部を断念せざるをえず、時代背景が変わるほど長期間の大型事業の不確実性だったり、かと言ってもう今さら止めるわけにはいかない恐さだったりを痛感しました。
工事まっただ中。
鉄道を高架化すると、人口や車の運転が一定数見込める“今”であれば、渋滞が緩和される恩恵があると思います。ですから、春日市はこれから町の状況が変わるのでしょう。
でも、やっぱり、“今から”30〜40年後では遅すぎる(稲沢市でこれから取り組もうとすると、これだけの期間かかると言われている)
そして、春日市の職員も話していましたが、人口減少、超高齢社会、公共施設マネジメントなどの課題がある中で、これから鉄道高架と駅前再整備という大型事業を行なう財源をどのように確保するかは大きな課題になると思います。
また、鉄道を高架して、駅前を綺麗に整備するだけでは、町に賑わいは生まれません。事実、春日市も本事業だけでは充分に駅前の交流人口の増加や、住宅建設、施設などの誘致が進んでいないようでした。
鉄道高架と駅前再開発はあくまで手段なので、将来的なまちづくりの姿を定めた上で、計画的に人々の生活に身近な住宅の建設や業務施設および商業施設の誘致を進めることが必要なのではないかと感じました(そして、そのための手段はもしかしたら鉄道高架や駅前再開発とは別のことなのかもしれない)
春日市の視察は今日で終わりですが、完成予定の2年後以降もどのように町が変化していくのか、継続してチェックしていこうと思います。
本日はこの辺で。
追伸
春日市の議会機関誌に、先日ぼくが特集した請願と陳情の図式が載っていました。
ぼくの説明よりも、圧倒的にわかりやすいので、転載させてもらいますね。
このように図式して、わかりやすく伝えられるように、なりたいなぁ。
稲沢市議会議員 しち おう/志智 央
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