稲沢市議会議員 しちおう ブログ

不登校を経て、作業療法士として病院に勤務、現在は稲沢市議会議員として活動する「しちおう」のブログです。

こぼれ落ちる人

第4回まちづくりミーティングを開催しました。

参加者は、6名。今回は会議室から飛び出し、喫茶店(カフェヨシノ 国府宮店)で行なったのですが、私は喫茶店が好きでして、「こういう場所で話すの良いー!お店おしゃれー!落ち着くわー!!」と一人興奮していました。話し合いも終始とても和やかな雰囲気で、様々な意見が出て、アイデアはきっとこうしたリラックスした空気から生まれるのだと思いました。

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話し合いの結果。

第1部で、第1〜3回ミーティングで話し合った「稲沢市の広報活動」が議会でどのように議論されたか詳細を報告。第2部で、稲沢市が今後10年で何をしていくべきかを話し合いました。

実は、8月から稲沢市のこれからを話し合う会議が始まっていて、私は議員枠で参加しています。日本全体で人口が減り、残されたパイを奪い合う中で、国府宮駅や稲沢駅周辺を再開発することで、人口減少に歯止めをかける(ハード面の整備をする)が一番の策、という論調で話が進んでいますが、他の道はないのかを私は模索しています。

ミーティングでも、見栄えの良い建物の整備よりも、人々の普段の暮らしに根差した策、ちょっぴり生活が豊かになる「ソフト面の整備」が主に提案されました。

➡①病児・病後児保育の充実、②男女関係なく仕事と子育てが両立できる仕組み作り、③田畑を生かして、様々な事情を抱えた人(ひきこもり、障害者など)が働ける場作り、④食料の地産地消など循環型の社会作り、⑤駅の再開発は使いやすさを重点的に少ない費用で行ない、浮いた費用を人への支援に充てる、⑥リニア中央新幹線開通により短時間で東京−名古屋間を行き来できる未来を踏まえて、都市部近郊で暮らす場としてのPR、などなど。

 

こぼれ落ちた人を掬う手。

上記、③の話をしている時に、社会からこぼれ落ちた人をどのように支えるか、という話がありました。思えば、私は今まで生きてきて、ふるい(篩)にかけられた、あるいは誰かがかけられるのをたくさん見てきました。受験や就活といった直接的なものだけでなく、学校や職場、いろんなところで、私たちはふるいにかけられます。

生き残れた人は確かに優秀かもしれないけれど、必ずそういう正解、あるべき姿、競争から外れてしまう人がいます。私は学校からこぼれ落ちたし、病院では病気によって社会からこぼれ落ちる人を見てきました。ブラック企業に勤めて仕事からこぼれ落ちた友人や、子育てからこぼれ落ちた患者さん。

そういう人を掬い上げる役割を担うのは、行政の役割の一つだと思います。一筋縄ではいかない人生の中で、道が見えなくなった人が再び立ち上がるための支援を充実させること。こぼれ落ちた人を、掬い上げられるキッカケがたくさんある町。

私は駅や建物が多少汚くても、古くても、そういう場所の方が住みたいな。

 

まちづくりミーティングの今後。

“良い集まり”にしたいと思って始めたミーティングですが、それがどんなものかは想像できませんでした。ただ、私の中で、こうやってみなさんと話すのは、とても楽しいです。飲み物にサービスで付いたソフトクリームを、どうしても溶ける前に食べたくて、司会そっちのけで頬張る私を、温かい目(たぶん)で見てくれる人たちとの一時は良いものでした。

イデアを出し合って、議会提案に結び付ける今回の取り組みを続けるのか、新たな展開に進むのかはまだ分かりません。でも、こういう集まり自体は続けていきたいと改めて感じた一日でした。ありがとうございました。

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