稲沢市議会議員 しちおう ブログ

不登校を経て、作業療法士として病院に勤務、現在は稲沢市議会議員として活動する「しちおう」のブログです。

子ども料金の値上げを阻止できました。

稲沢市にはたくさん公共施設がありますが、みなさん利用されたことはありますか?

公共施設の値上げ。

議会の争点の一つに、公共施設の使用料改訂(値上げ)がありました。実は、平成24年から公共施設や利用料のあり方については議論がされてきて、今回の改訂に至るわけですが、賛否両論あり、私は結論から言うと、値上げに賛成しました。

 

理由の一つは、現状は「受益者負担の原則」が守られていないからです。受益者負担の原則は、簡単に言うと「使った人が、その分のお金を払おうね」ということですが、今は使っていない人の税金で使っている人の負担を補っていることが多く、更に特定の団体のみに、値引きがされていたりして問題と感じました。

 

施設を利用される方からは非難されそうですが、これから施設は老朽化して、維持費は膨れ上がり、負担をするのは次の世代になります。負債を回さないように、私たちの世代が応分に負担する必要があると感じました。

もちろん、値上げすることで利用者は減り、利益が今より減る可能性もありますので、そうならないように施設の魅力を高めていくことも課題です。そこは厳しく、今後もチェックしていきます。

 

 

子ども料金の値上げを阻止するための動き。

そして、もう一点。大事な争点がありました。

それは、大人だけでなく子どもの利用料も値上げすることです。私は、これには反対でした。理由は主に二点、①子どもにとって数十円〜何百円の値上げは影響が大きい、②公共施設を利用した子どもは将来、親になった時に自分の子を連れて公共施設を利用してくれる。何十年の期間で見れば回収できる未来への投資になる、と考えるからです。

 

子育て支援の観点からも、子ども料金の値上げは避けたい。その考えに同調してくれた先輩議員らと共に交渉し、更に市民の方のパブリックコメントでも後押しとなるような意見があり、最後は市長の判断で子ども料金の値上げは回避されました。

 

このように、提出案がギリギリで変更になることは滅多にないそうです。多くの人の力で成し得たことなので、私が出来たことは僅かだと思いますが、自分たちの力で変えていくことが出来るという証明に繋がる成果と感じます。

そして、つくづく思うのは、「一人だけの力で変えられないことも、たくさんの人の力が加われば変えられる。しかし、最初の一人が動き始めなければ、たくさんの人が動くことも、何かを変えることも出来ない」ということ。思ったことを形にするために、動き始めること、周りを巻き込むこと、どちらも大事ですね。

 

 

大半の人にとって、施設の利用料改定は関心の薄いことかもしれません。しかし、一つのことが決まるまでに、行政や議会の中ではいろいろな戦いがある。今回はその紹介でした。

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