稲沢市議会議員 しちおう ブログ

不登校を経て、作業療法士として病院に勤務、現在は稲沢市議会議員として活動する「しちおう」のブログです。

災害関連死を防ぐ:エコノミークラス症候群

熊本、大分両県で相次ぐ地震で、
エコノミークラス症候群になり亡くなる方が出てきているようです。
 
「自分には関係ない」
その思いが余計に重症化を招くのかもしれませんが、
プロサッカー選手でもなるぐらいなので、誰でも起こり得ます。
 
診断、治療共に医療的介入が必要となるため、「なる前に予防する」ことが肝心です。
 
  
■予防法
・ふくらはぎの運動
①足首を上下に動かす ②足首を回す
※目一杯動かす、力を入れる・抜くと緩急を付けるのがポイント

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・動く(姿勢を変える、歩く、体操する)
  
もし可能であれば、
・水分を摂る、トイレを我慢しない
・医療用の弾性ストッキングを履く(足指まであるもの)
・3日に1度は車中泊を控える(運動は続けて下さい)
  
  
■注意点
足に腫れや痛み、皮膚の色の変化が見える場合、
既に血栓が出来ている可能性があるため、
運動は控え(運動により血栓が肺へ飛ぶことが助長される)病院にかかって下さい。
  
  
ブログの読者に九州の方は見えないと思うので、本当に必要とされる方には届かないかもしれないけれど、募金以外に出来ることとして。また、他地域の人も、今後に備えるために。
 
 
  
■おまけ〜もっと詳しく−発生の背景−〜
全身を巡る血は、簡略化すると
左心臓→左手→左足→右足→右手→右心臓→肺の順に向かいます。
下半身から上半身へ血を上げるには、力(圧力)が必要です。
普段は“心臓から押し出す力”と、“足の筋肉の働き”で行ないますが、
座っている姿勢が長く続くと、その働きが不充分となり血の巡りが悪くなります。
  
滞った血の流れの中で血の固まり(血栓)が出現、血流に乗って肺へ達し、肺の血管が詰まることでエコノミークラス症候群肺塞栓症)になります。
 
  
被災時に多い理由は?
被災時は、“体を動かさない”、
プライバシー確保、自宅の空き巣被害防止のため“車中泊して長時間座位でいる”、
“水分不足”、トイレの未整備により“排泄を我慢する”など、発症の危険因子が重なるためです。