しちおう ブログ

不登校を経て、作業療法士として病院に勤務、現在は稲沢市議会議員として活動する「しちおう」のブログです。

お給料の話:人事院勧告による給与引き上げ

3月議会が終わりました。
今回は、私が一番悩んだ議案、給与引き上げについて書きます。

 

■簡単な流れ
⒈民間の給与が上がったみたい。同じくらい、国家公務員の給与を引き上げましょう(人事院勧告
⒉国家公務員の給与が上がったから、地方公務員も準じましょう(今回の議案第11号)
⒊地方公務員が上がるから、公務員特別職も準じましょう(報酬等審議会を経て、議案第8、10号)
⒋委員も準じ(以下略)(議案第9号)

大雑把にまとめると、民間と公務員とで給与に差があるため、改める。と言うことです。
稲沢市の方針は、「国家公務員の給与形態を市職員、特別職、委員に反映させる」であり、
毎年人事院勧告に基づいて、給与の上げ下げをしているそうです。

ここからは、細かく見ていきます。


■誰が対象になるの?
市役所をはじめ、市民病院など市の職員、特別職(市長、副市長、教育長)、
議員、委員(教育委員会委員など、市が開く会議に出席する各委員の報酬)です。

 

■何で給与が変わるの?
⒈国家公務員は、民間企業と異なり労働基本権の制限があり、給与の交渉等が出来ません。
(制限…職務の公共性を考え、ストライキなど出来ないようになっている)
その代わりを人事院という機関が担い、給与等に関して提言をしています(人事院勧告)

 

人事院勧告は国家公務員へ向けてのものですが、基本的には地方公務員も準じています。
地方公務員法第14条 情勢適応の原理「社会一般の情勢に適応」を根拠にしている)

 

⒊特別職は、別に“稲沢市特別職報酬等審議会”と言う機関があり、給与等の提言をしています。
(今回は、類似自治体の状況や一般職員の引き上げを参考に、引き上げの答申)

 

稲沢市の方針で、委員報酬は人事院勧告に基づくと決められています。

 

■いくら変わるの?
市職員は、月給が0.36%(1469円)を基本に引き上げ(若手が多めに上がるよう配分)期末手当も0.1月分引き上げ。
特別職は、月給が市長4000円、副市長・教育長が3000円、期末手当0.1月分上げ。
議員は、月2000円、期末手当0.1月分上げ。委員は、報酬を0.36%上げとなります。


■しちおうの考え
結論から書くと、今回は議案を通しました。
ただ、その結論に至るまでに様々な葛藤がありました。

①本当に、公務員より民間の給与の方が高いのか?
人事院の言う「民間」は、企業規模50人以上かつ事業所規模50人で、小規模企業は含まれておらず、中小企業が多い稲沢市の「民間」を反映されているのか疑問が残る。

 

②特別職や委員まで、地方公務員に倣う必要があるのか?
特別職や委員は、一般的な職員ではなく、市職員と同列に考えて良いのか。
また、報酬審議会の委員は元市議会議長が座長となるなど、市と繋がりが強く、公平かつ中立に審議出来るのか疑問が残る。

 

③市民の方から、理解が得られるのか?
私は一般企業に勤めていました。“利益”が上がらないでの給与アップは、有り得なかったです。景気が上向いている実感もありませんでした。


以上の理由により、私は最初、特に特別職の引き上げに反対でした。
ただ、今回は「引き上げ」でしたが、平成25年以前は「引き下げ」の勧告が多く出されていました。私が今回、人事院勧告を根拠にした引き上げに反対すると、次回もし引き下げの勧告が出た時に反対する根拠を失います。「給与を下げられるのは困るから、人事院勧告には従わない」と言われた時に、「民間に合わせよう」と話しても、「お前だってあの時、人事院勧告を無視したろう」と言われるからです。


それが決定打となり、今回は議案を通しました。
しかし、今後も給与の決め方や審議会のあり方の問題提起をするつもりです。
そして、“本当に民間を反映した新たな基準を作る”ことの提案をしていきます。
3月議会は終わりましたが、このテーマは今後も自分の中に持って活動していこうと思いました。


一方で、別の道ややり方もあったのではないかとも感じます。
それを選択出来なかったのは、私の知識等の無さだと…反省しています。
議会の中で、どうやって意見を通すのか、非常に悩んだ3月定例会でした。。

くー。次に生かすぞー!