稲沢市議会議員 しちおう ブログ

不登校を経て、作業療法士として病院に勤務、現在は稲沢市議会議員として活動する「しちおう」のブログです。

いつか問われる日に備えて〜憲法記念日〜

日本国憲法が施行されて70年が経った。

今回は、昨年に引き続いて、記念日だけでも思いを馳せようキャンペーンを実施する(だいぶ出遅れたけど…)

私にとって、憲法記念日はG.W.の祝日という認識でしかなかったが、今の仕事に就いて、そして「憲法を変える」と訴える人たちが出てきたことによって、以前よりも考える機会が増えた。憲法を変えたい筆頭者である首相は、2020年までの改憲を目指していて、国会議員の半数以上も同様の考えのようだ。世論調査でも、ここ数年の間で改憲と護憲が拮抗し、憲法論議の機運が高まっているらしい。

 

 

…え、そんなにホットな話題だっけ。

というのが私の正直な感想で、周りで憲法の話を口に出す人は少ない。世論調査を細かく見ると、「改憲が必要」と答える人が4割を超える中で、「現憲法が日本にとって良いものである」と答える人は9割に上っており、「どっちやねん」というよく分からん状態。さらに言うと、改憲が必要と聞きつつも、全103条ある憲法のどの部分かには言及されていないので、特別「こう書き換えたい」という強い思いはなく、どちらでも良い人がほとんどなのだと思う。

 

私たちの世代は、仕事、恋愛、子育てなど生活のことで手一杯だ。 ただ、その生活の根幹を支えるのが憲法である認識を、少しずつ教育の中で育んでいく必要がある。その結果、議員ではなく国民の多くが改憲へ向けた声をあげた時に進めていけば良いのではないだろうか。

 

 

 

ちなみに、変える必要性があると言われる条文はどんなものか。

一番論議されているのは、9条だ。

⒈日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

簡単に言うと、「戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認」で、憲法の三原則・平和主義を表すが、世界有数の戦力である自衛隊の保持が、戦力の不保持に違反するために改憲するということらしい。

 

 

え、いまさら?と思いつつ、憲法の成り立ちなどについて紐解き、私は、3つの理由で今のままでも良いんじゃないかと解釈した。

①今まで政府は、「自衛のための戦力は保持できる」と憲法を解釈、自衛隊は国民の理解も得ている、②憲法制定時に同様の議論がされて、修正されている(芦戸議員によって自衛のための戦力保持を可能とする修正がなされ、悪用を防ぐために“内閣は軍人以外で構成される”旨が憲法第66条第2項に追記された)、③政府は、国民の安全を保護する義務があると書いた憲法13条により、生命を守るためにあらゆる措置をとらなければならないため。

憲法13条

すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

 

  

次に、押し付け憲法論だ。

憲法は、アメリカによる作成で日本が独自で作る必要があるらしい。

憲法制定の流れを復習すると、GHQ連合国軍総司令部)が草案作成→日本政府が修正→議会で修正→完成。だけど、その前に、国民が自主的に憲法研究会を作って、案を作成→GHQに提出、草案に影響を与えている(前述した9条も、幣原元首相による提案)

日本人が草案に関わり、日本人に議決され、70年間使ってきたものは、日本人のものだと思うので、私はこのままでも良いんじゃないかと解釈している。

 

 

他にも、憲法策定当時にはなかった価値観の付与や教育の無償化もある(個人的には改憲ではなく、立法の範囲で補えると考える)が、私が本当に言いたいのは「改憲ありき、護憲ありきではなく、一つ一つの条文と歴史を確認しながら議論を深めよう」ということだ。

今の議論は、どちらも極端に寄り過ぎていたり、結論が先にあったりして、話し合う余白がない。私は、教科書で習った「憲法は国民の権利を保証し、権力を制限するもの」という原理すら忘れていた人間だけど、案外そんな人ばかりじゃないだろうか。まずは、ケンポーって何?って人が、憲法に触れるところから少しずつ始めていくことが重要だと感じる。

 

 

だから、私は、“ケンポー”を“憲法”として捉えられるよう、まず自分から始めている。何を護って、何を変えなければならないのか、いつか問われる日が来るかもしれないから、その時に自分なりの答えを持っておきたいからだ。

みなさんは、どうだろう。憲法をどう捉えて、これからどうしていきたいですか?

 

【オススメの読みもの】

9条と13条の兼ね合いについて参考になりました〜憲法学者 木村草太氏のコラム〜

憲法9条の捉え方について参考になりました〜ASIAN KUNG-FU GENERATION 後藤正文氏のコラム〜

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活動報告No,21の配布開始。

今週は、街宣活動ウィークで、朝いろんなところに立っている。

先日、友人の結婚式の二次会に出たところ、全然知らない人から「もしかして、交差点に立っている人ですか?」と聞かれた。私はビックリすると同時に、(交差点ですれ違うのは一瞬なのに)よくお分かりで!、そして声をかけて下さってありがとうございます!と思った。意外といろんな人が見てくれていて、手を振り返さないまでも多少は「おもしろい奴がいる」くらいには思ってくれているのかもしれない。

 

憂鬱になりがちな通学や通勤において、「何あの変な人、おもしろい」とほんの少しでも、ふふふと笑ってくれたら、私としては嬉しい。むしろ、そのためだけにやっていると言っても過言ではないのかもしれない。

 

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街宣活動に加えて、隙間時間で活動報告No,21のポスティングも行なっている。Twitter上で“一人で大変アピール”をしたところ、お二人の方が協力して下さって、少しずつ配ることが出来ている。まだまだたくさん在庫はあるので、1部からでも欲しい、あるいは知り合いや近所に配っても良い方は、しちおうまで連絡頂けると飛び上がって喜びます。

➡shichioh@gmail.com

 090-4239-4726

 

世間は、G.W.の話が出ておりますが、私はP.W.(ポスティングウィーク)で頑張ります。

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まちの主役を増やす:第8回まちづくりミーティング

自分の住む街のことを考える、第8回まちづくりミーティングを行いました。

shichioh.hatenablog.com

一人で進むよりもみんなで進む方が、より楽しく、より遠くへ行ける。

参加者は、名古屋わかもの会議で知り合った市外の方(市外からの視点もとても勉強になります、ありがとうございます!)、観光を止めて出張帰りにお土産を持って来てくれた方(観光地に勝った!)、手作りプリンを持参してくれた方(おいしかった!)、私に全くなついてくれない3歳の子ども(でも超可愛かった!!)。今回も濃いメンバーでの楽しい集まりとなりました。 

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自己紹介で、「しちおうを見て、こいつは10〜20年後に大物(!)になると感じたが、一人では無理だから助けようと思った」という発言があった。大物になるかは置いておいて(笑)、私はその通りだと思った。私には自慢じゃないが足りない部分がたくさんあって、苦手なことを埋めてくれる人がいるから生活できている。それ以上に、誰かと進んだ方が一人よりも楽しいと思っていて、自分の進みたい道はそういうものなのだろうと感じた(いつか大物になるらしいので、みなさん懲りずに助けて下さい)

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ミーティングの内容。

 

議題は、「人口減少対策として、人を呼び込みたい。そのために、40年と数百億円かけて、駅を高架化(線路を持ち上げて、下のスペースに道路を走らせたり、街づくりのスペースとして使ったりする)する行政の考えは妥当か?という私の疑問から始まった。

 

・駅前が魅力的でない

・駅に滞在できるお店がなく不便

・市を東西に行き来しようと思うと踏み切りがあって渋滞する

・線路を境に心理的な分断がある

など、確かに、高架化で渋滞緩和と駅前を綺麗に整備できるに越したことはないという意見が出たが…

 

・綺麗にするだけでは、いずれ寂れる

・高架は、40年・数百億円かけて行なうほどの費用対効果があるのか?

・40年後に渋滞があるか疑問

・高架の目的が、まちづくりの為なのか、渋滞緩和の為なのか見えない

・渋滞緩和が主目的ではなく、「人を呼び込む」が主題。渋滞は道路を単独で持ち上げる(線路上を道路が通り、踏み切りをなくす)などで緩和しつつ、街づくりに資金を充てるべきでは?

 

という意見に、最後は行き着いた。「“人”を呼び込む」というが、その「人」とは人口減少に歯止めをかける20〜30代、子育て世代のこと。ターゲットを明確にして、彼らが魅力と感じる街づくりに力を注ぐことの方が必要という意見が、前回に引き続き、多く出た。

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(その他)

・駅前に滞在できる特色ある店ができると良い

・お祭りの時に滞在するだけでなくお金を落とす仕組みづくりが必要

・御朱印集めで外国人を呼び込み、空き家を改修して民泊を促す

・地域との繋がりが強すぎて、良いことも悪いこともある

・イベント等を通して、街に関わり人を増やしたい

事件は会議室ではなく、現場で起きているらしい。

議会では、駅の高架化に賛成する人が大多数を占める印象だけど、20〜30代の市民に聞くと、そうではないみたい。次回は、自治体の魅力を客観的に見るチェックシートを用いたり、実際に駅前を散策しながら、課題を探ってみたいと思っています。

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「どんな街になると良いか?」を問うと、多くの人から意見は返ってくるけれど、そこから一歩進んで行動を起こすことは難しい。だからこそ、集まりに顔を出すという行動を起こして下さった参加者の方々に本当に感謝しているし、自分たちで街を変えていく体験を共にしたいと改めて感じました。

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